以下のサイトで、タイトルの記事を読みました。
http://summify.com/story/TsuJjS7Xr2c7B-Ed/wired.jp/2011/11/22/
(※リンクが上手くいかない時は、リンクの直URLをコピーして下さい)
このブログで絶賛一押しのイノベーションゲーム(R)でも、制約が創造性を高めるという研究結果(?)が出ています。
それも含めて、色々と難しく考えてみたのですが、今回は単純に見解を書きます。
考えてみて下さい。自由にして良い、と言われたら、自然と自分の得意なものや、好きなものに注意がいきませんか。
基本的にはそれで良いのですが、それはつまり、自分の枠にハマっているということですよね。
こう言うのを意図的に外せる人は天才肌の人かも知れません。その時は、枠から外れるために、あえて逆のことを発想したり、何かに注目する。などをしているのでは無いでしょうか。
つまり、これを意図的に行うのが「制約」なのだと考えました。
もちろん、「制約」のやり方次第で良くも悪くもなるから、「制約」万歳、ということではありませんが。
多くの方は感じられているでしょうが、「自由」だけが唯一解では無いことを、よくよく考え無いといけませんよね。そして、どんな「制約」をどのように設定すると、創造性が高まるのか、そこに普遍的なプロセスを見出すことが出来ないか、試行錯誤している次第です。
「制約」とは別かも知れませんが、同じように、自分の枠を破壊するために「異業種交流」を行うのは良いことですね。異業種で無いにせよ、オープンイノベーションと言うのはそこに通ずるのでしょう。
弊社では、マサチューセッツ工科大学内の「MITメディアラボ」というものにスポンサー参加しており、毎年2回ほど社員がボストンで行われるスポンサーミーティング(スポンサー企業向けの発表会・交流会)に参加しています。
https://www.media.mit.edu/
丁度、先ほど、参加者からの報告会がありました。
そこでも、「personbyte」「peoplebyte」という言葉があり、前者が一人の人間が持てる知識の総量であり、後者が集団になった時に発揮する能力とか、そう言うことだそうです。その中で大事なことは、自分の知識を独り善がりにアピールするのではなく、相手の発言を理解する真摯な態度が必要ということでした。対話力とも言えるでしょうね。
これも「制約」ですよね。自分一人が自由に発想するのと違い、対話は相手があってストレスの存在する状態です。やはり、良い「制約」は創造性を高める、というのは正しそうです。
報告者が弊社の法務部社員で、特許に詳しい人間だったこともあり、オープンイノベーションが全て良い訳では無く、やはり最初に発明をした人の権利を守ることも必要であり、そのバランスをよく考えたい。
と言う趣旨の発言をしており、その通りだなと感じました。
電気自動車では、下記のようなSIM-Drive社という会社もあります。
http://www.sim-drive.com/message/index.html
世界の動きは早いです。
机の上で考えているだけではダメですね。ということで、一昨日にはJMAの会員フォーラムに参加し、そこでは「育成と業績は両立するのか」「敗者復活できる社会」とは、という題目で大いに討議をしたのですが、その報告はまたの機会に。
本記事にご興味のある方は、お気軽にお問い合わせ下さい。
※イノベーションゲーム(R)は東京大学 大澤教授の登録商標です。
(Y.Nobuka)
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2011/08/15
知のフリーマーケットで宇宙を買おう!
共同研究をしている、東京大学 大澤幸生先生が、新しい試みを始められています。
これまで、イノベーションゲーム(R)(大澤幸生先生の登録商標:略称IM)を中心に、新しい価値を発見するワークショップを色々と考えてきましたが、今回はさらに新しい試みがあります。
IMを、テーブルゲームから「知のフリーマーケット」へと拡張する新しい手法を考えています。
テーマは「宇宙の知を地上へ!」この点も新しいところです。
部屋の床面全体をゲーム盤とし、「起業家」は部屋を徘徊しながら周囲のテーブルに置かれた素材知識(基礎カード)を組み合わせ、できたアイデアを売るために「出店」します。店が同時に数か所できて混乱するのもよし。「消費者」は、話を聞きたい起業家とだけとことん話してよし。
起業家は逃げも隠れもしてよし。参加者が部屋全体に分布しても、一か所に偏っても構いっこなし、よしよし。いわば、出店許可の要らない蚤の市(flee market)です。
もうひとつの新しさですが、今回は、宇宙開発技術(協力:JAXA)の新価値を検討することを目指します。「きぼう」(宇宙ステーション実験棟)などに用いられている技術や考え方を、われわれが親しんでいる地上の技術・ビジネスと統合する観点から隠された価値を掘り起こす、発掘→集束型のワークショップです。
本番は、10月12日~14日開催される弊社のユーザーカンファレンスですが、それを成功させるための事前試行を、9月21日に東京大学で行う予定となっております。わたしも参加させて頂きます。
本ワークショップ、取組にご興味ある方はお気軽にご連絡下さい。
https://kke.smartseminar.jp/public/seminar/view/143
イノベーションゲームの紹介
http://mag.executive.itmedia.co.jp/executive/articles/0808/27/news054.html
第2回異業種イノベーションゲームの模様はこちら(正式タイトルとは異なります)
http://kke-keieijinji.blogspot.com/2011/08/2.html
(Y.Nobuka)
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これまで、イノベーションゲーム(R)(大澤幸生先生の登録商標:略称IM)を中心に、新しい価値を発見するワークショップを色々と考えてきましたが、今回はさらに新しい試みがあります。
IMを、テーブルゲームから「知のフリーマーケット」へと拡張する新しい手法を考えています。
テーマは「宇宙の知を地上へ!」この点も新しいところです。
部屋の床面全体をゲーム盤とし、「起業家」は部屋を徘徊しながら周囲のテーブルに置かれた素材知識(基礎カード)を組み合わせ、できたアイデアを売るために「出店」します。店が同時に数か所できて混乱するのもよし。「消費者」は、話を聞きたい起業家とだけとことん話してよし。
起業家は逃げも隠れもしてよし。参加者が部屋全体に分布しても、一か所に偏っても構いっこなし、よしよし。いわば、出店許可の要らない蚤の市(flee market)です。
もうひとつの新しさですが、今回は、宇宙開発技術(協力:JAXA)の新価値を検討することを目指します。「きぼう」(宇宙ステーション実験棟)などに用いられている技術や考え方を、われわれが親しんでいる地上の技術・ビジネスと統合する観点から隠された価値を掘り起こす、発掘→集束型のワークショップです。
本番は、10月12日~14日開催される弊社のユーザーカンファレンスですが、それを成功させるための事前試行を、9月21日に東京大学で行う予定となっております。わたしも参加させて頂きます。
本ワークショップ、取組にご興味ある方はお気軽にご連絡下さい。
https://kke.smartseminar.jp/public/seminar/view/143
イノベーションゲームの紹介
http://mag.executive.itmedia.co.jp/executive/articles/0808/27/news054.html
第2回異業種イノベーションゲームの模様はこちら(正式タイトルとは異なります)
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2011/08/09
第2回新商品開発のためのチャンス発見ワークショップ
2011年7月26日(火) スマートシティを題材にした「新商品開発のためのチャンス発見ワークショップ」の2回目を名古屋で開催しました。参加者は10名でした。
【目的】
異業種交流をベースにイノベーションを実現する手法である「異業種イノベーションゲーム」を使って、モノづくりの本場である中部地区において、業種や商品ジャンルを越えた新商品・新サービス開発を促進することを目指しました。
【異業種イノベーションゲームとは】
新商品・新サービス開発の種となる要素技術や将来出てくるであろう新たなる需要の関係性をマップとして提示し、様々な業種の異なった背景を持つ人たちを集め、起業家と消費者に分かれたゲーム形式のワークショップを通じて、隠れたニーズや新サービスのアイデアを深堀りし、ビジネスチャンスを発見する手法です。
※「イノベーションゲーム」は、東京大学大学院 システム創成学専攻 大澤幸生教授の登録商標です。
【ワークショップの振り返り】
2月に行った第1回目の反省を踏まえて、ゲームマップにも改良を加えた結果、先生曰く「これまでで一番盛り上がったゲームだった」とのことでした。消費者ロールは複数のペルソナをポートフォリオに出来ることとした結果、非常に多様な視点で要求が出され、それに応える形で起業家のアイデアが改良されていく様子が見られました。
具体的な事後分析はこれからですが、今回の反省を踏まえて、さらに一層価値のある「異業種イノベーションゲーム」を開催できるようにしたいと思います。ご興味がある方は、下記よりお問い合わせください。
https://kke.smartseminar.jp/public/seminar/view/143
(Y.Nobuka)
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【目的】
異業種交流をベースにイノベーションを実現する手法である「異業種イノベーションゲーム」を使って、モノづくりの本場である中部地区において、業種や商品ジャンルを越えた新商品・新サービス開発を促進することを目指しました。
【異業種イノベーションゲームとは】
新商品・新サービス開発の種となる要素技術や将来出てくるであろう新たなる需要の関係性をマップとして提示し、様々な業種の異なった背景を持つ人たちを集め、起業家と消費者に分かれたゲーム形式のワークショップを通じて、隠れたニーズや新サービスのアイデアを深堀りし、ビジネスチャンスを発見する手法です。
※「イノベーションゲーム」は、東京大学大学院 システム創成学専攻 大澤幸生教授の登録商標です。
【ワークショップの振り返り】
2月に行った第1回目の反省を踏まえて、ゲームマップにも改良を加えた結果、先生曰く「これまでで一番盛り上がったゲームだった」とのことでした。消費者ロールは複数のペルソナをポートフォリオに出来ることとした結果、非常に多様な視点で要求が出され、それに応える形で起業家のアイデアが改良されていく様子が見られました。
具体的な事後分析はこれからですが、今回の反省を踏まえて、さらに一層価値のある「異業種イノベーションゲーム」を開催できるようにしたいと思います。ご興味がある方は、下記よりお問い合わせください。
https://kke.smartseminar.jp/public/seminar/view/143
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【当日の様子】
【成果】新商品アイデアのマップ |
2011/07/07
【参加報告】ヒューマンキャピタル2011
本日は、ヒューマンキャピタル2011 1日目に参加してきました。
http://expo.nikkeibp.co.jp/hc/201107/
「わが社のダイバーシティ推進活動」という講演を聞きました。
カルビー株式会社の後藤様と、東京海上日動システムズの佐々木様がご講演されました。
(資料が手元にありませんでの、事実関係がずれている表現もあるかも知れませんが、ご容赦ください)
カルビーさんは、2009年に脱創業家を進め、2010年からダイバーシティ推進活動に取り組まれています。わずか1年でここまで!と思う程に、充実した活動内容でした。
経営戦略の一つとして認識されており、トップである松本CEOが非常に理解がある方なのだなと感じました。合わせて後藤さん自身の手腕にも惹かれるものを感じました。
経営層が「ダイバーシティにかけるお金は、コストでは無く、投資だ」
とハッキリ言っているというのも素晴らしいです。本当に経営戦略なんですね。
さて、意識調査をされて、キャリアデザイン志向度、管理職志向度という項目に男女差が大きかったそうです。この差を良い方向に縮めていくのが目下の課題ということでした。
弊社的な視点で捉えると、その男女差が出ている本当の原因はきちんと把握されているのかな、と少し気になりました。もちろん、ダイバーシティに基づく活動を進めていけば、恐らく上がることは間違いないとは思いますが、さらに効率良く進めるために、調査結果を深く分析するのも一興かなと。
参加者には漏れなく「ひとくち美膳」が振る舞われました。美味しかったです。
→これは女性視点で開発された商品で、女性の活躍無くしてカルビーの未来無し。と言われていたことを象徴するような商品のようです。
東京海上日動システムズさんの話は、ハピプロ(Happy Work & Life Style Project)とか、WWW(Waku Waku Wrokstyle)とかネーミングセンスが上手いと思いました。
途中、SP対談という、違う部署の上司と部下が対談するという事例があり、こういった関係は他でも応用できるなあ、と考えていたら、そんな事例がさらにありました。
”ママカフェ”という取組なのですが、育児をしている部下と、そのような部下を持つ上司が一堂に集まり、お互い直属では無い上司・部下のコンビになり、さらに立場を逆転させてロールプレイをさせたそうです。
この時のお題が「熱意持って取り組んでいたプロジェクトの最終プレゼンの直前、保育園から子供が熱を出したから直ぐに来て欲しい、という連絡が来た」というもので、その時、あなたは何を感じますか?などということを対話して貰ったそうです。
事後感想として、上司は「部下は真っ先に子供の心配をするのだろう、と思っていたら、意外にもプレゼンへの悔しさが先立っていて意外に感じた」
というものがあったそうです。賛否あるでしょうが、ここでのポイントは、一般的に上司は「部下は子供第一で、仕事のことなんか二の次」と考えがちであるのに対して、実際は「育児と仕事の両立に様々な葛藤を抱えているという現実」があるということでしょう。
この現実を知ればこそ、上司も理解が深まるというものです。
こういった話を聞いていて、やはり思うのは、お互いに知ることの大事さだなと。
実はダイバーシティの根幹は、ここにあるかも知れません。日本のような島国文化の場合、相手の気持ちを何となく理解できる背景があったわけですが、国際化していく中では価値観が多様化し、異質なものに触れる機会が増えてきます。
多様化する社員だからこそ、相手を知る必要があり、同じ文化(風土)を強く共有する必要もあるのでしょう。不特定多数の人間がまとまるためには、ある種の宗教が必要であり、組織においてそれは、理念などと置き換えられるのでしょう。
最後になりますが、お二方のご講演を聞きまして思うのは、確かに多くのケースにおいては、一般事例として他社の取り組みは役に立つ面は大きいと思いますが、目標とするゴールや風土の違いを考えて行くと、やはり最後の答えは個社毎なのだと言うことです。
だから、他社の事例を真似るだけではダメなわけです。
カルビーさんが言われるように、ダイバーシティが経営戦略の一つであるならば、尚更、他社の真似をするのではなく、差別化を目指すべきで、それが戦略というものです。
人事の課題を経営視点で見ていると、本当に考えるべきことが多く、正答も無い中で皆さん苦労されているのだろうと、改めて痛感しました。弊社の提供する価値が、そのような苦労を少しでも緩和し、より良い戦略実現に貢献することができるよう、一層努力していきたいです。
(Y.Nobuka)
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http://expo.nikkeibp.co.jp/hc/201107/
「わが社のダイバーシティ推進活動」という講演を聞きました。
カルビー株式会社の後藤様と、東京海上日動システムズの佐々木様がご講演されました。
(資料が手元にありませんでの、事実関係がずれている表現もあるかも知れませんが、ご容赦ください)
カルビーさんは、2009年に脱創業家を進め、2010年からダイバーシティ推進活動に取り組まれています。わずか1年でここまで!と思う程に、充実した活動内容でした。
経営戦略の一つとして認識されており、トップである松本CEOが非常に理解がある方なのだなと感じました。合わせて後藤さん自身の手腕にも惹かれるものを感じました。
経営層が「ダイバーシティにかけるお金は、コストでは無く、投資だ」
とハッキリ言っているというのも素晴らしいです。本当に経営戦略なんですね。
さて、意識調査をされて、キャリアデザイン志向度、管理職志向度という項目に男女差が大きかったそうです。この差を良い方向に縮めていくのが目下の課題ということでした。
弊社的な視点で捉えると、その男女差が出ている本当の原因はきちんと把握されているのかな、と少し気になりました。もちろん、ダイバーシティに基づく活動を進めていけば、恐らく上がることは間違いないとは思いますが、さらに効率良く進めるために、調査結果を深く分析するのも一興かなと。
参加者には漏れなく「ひとくち美膳」が振る舞われました。美味しかったです。
→これは女性視点で開発された商品で、女性の活躍無くしてカルビーの未来無し。と言われていたことを象徴するような商品のようです。
東京海上日動システムズさんの話は、ハピプロ(Happy Work & Life Style Project)とか、WWW(Waku Waku Wrokstyle)とかネーミングセンスが上手いと思いました。
途中、SP対談という、違う部署の上司と部下が対談するという事例があり、こういった関係は他でも応用できるなあ、と考えていたら、そんな事例がさらにありました。
”ママカフェ”という取組なのですが、育児をしている部下と、そのような部下を持つ上司が一堂に集まり、お互い直属では無い上司・部下のコンビになり、さらに立場を逆転させてロールプレイをさせたそうです。
この時のお題が「熱意持って取り組んでいたプロジェクトの最終プレゼンの直前、保育園から子供が熱を出したから直ぐに来て欲しい、という連絡が来た」というもので、その時、あなたは何を感じますか?などということを対話して貰ったそうです。
事後感想として、上司は「部下は真っ先に子供の心配をするのだろう、と思っていたら、意外にもプレゼンへの悔しさが先立っていて意外に感じた」
というものがあったそうです。賛否あるでしょうが、ここでのポイントは、一般的に上司は「部下は子供第一で、仕事のことなんか二の次」と考えがちであるのに対して、実際は「育児と仕事の両立に様々な葛藤を抱えているという現実」があるということでしょう。
この現実を知ればこそ、上司も理解が深まるというものです。
こういった話を聞いていて、やはり思うのは、お互いに知ることの大事さだなと。
実はダイバーシティの根幹は、ここにあるかも知れません。日本のような島国文化の場合、相手の気持ちを何となく理解できる背景があったわけですが、国際化していく中では価値観が多様化し、異質なものに触れる機会が増えてきます。
多様化する社員だからこそ、相手を知る必要があり、同じ文化(風土)を強く共有する必要もあるのでしょう。不特定多数の人間がまとまるためには、ある種の宗教が必要であり、組織においてそれは、理念などと置き換えられるのでしょう。
最後になりますが、お二方のご講演を聞きまして思うのは、確かに多くのケースにおいては、一般事例として他社の取り組みは役に立つ面は大きいと思いますが、目標とするゴールや風土の違いを考えて行くと、やはり最後の答えは個社毎なのだと言うことです。
だから、他社の事例を真似るだけではダメなわけです。
カルビーさんが言われるように、ダイバーシティが経営戦略の一つであるならば、尚更、他社の真似をするのではなく、差別化を目指すべきで、それが戦略というものです。
人事の課題を経営視点で見ていると、本当に考えるべきことが多く、正答も無い中で皆さん苦労されているのだろうと、改めて痛感しました。弊社の提供する価値が、そのような苦労を少しでも緩和し、より良い戦略実現に貢献することができるよう、一層努力していきたいです。
(Y.Nobuka)
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2011/07/05
【書評】ボローニャ紀行 井上ひさし著 (Mai Takashima)
本書のタイトルである「ボローニャ紀行」を見て何を連想するだろう。タイトルと表紙の赤煉瓦の街並の写真から、単なるイタリア観光日記だと思う人もいるかもしれない。しかし本書では観光地としてのボローニャではなく、そこで暮らす人々の生活あるいは精神に焦点が当てられている。著者、井上ひさしが2週間のボローニャでの滞在をとおして感じた、彼らの精神についてがエッセー風に読みやすく書かれている。
この本は自分と同じ街に生きる人のために働く、日常を大事にするというボローニャ精神の紹介をとおして私たちが当然のように受けて止めている現代社会、そのあり方について振りかえらせてくれる。
ボローニャ精神を代表する1つとして、著者は”社会的協同組合”をあげている。市民の生活は、周りを見渡し助けを求めている人を見つければ”協同組合”という形を作り、助けていくことの繰り返しで成り立っている。
主体性をもった行動をするために、市民たちは幼いころから自分の主張を伝え貫く力を養われている。個人的には、「企業の正規雇用回避が原因で職のない人々のために、無料同然で衣住食を提供してくれる施設に関する新聞を作る」というエピソードが印象的であった。
またボローニャ精神の2つ目にシェアの精神がある。「街の動力」より、世界一の充塡包装システム機械で有名なIMA社が、その主力技術を独占ではなく他社と共有することで今ではボローニャをパッケージバレーと呼ばれるまでに経済発展させた話や、「山の上の少年コック」では、使わなくなった古い公共の建物や土地を無償で共有することで、障害も持つ子供たちの新しい教育現場として提供するなど、日本ではなかなか耳にしない話が多く興味深く感じた。
ボローニャ精神の特徴はその引き継がれ方にあると思う。人々は精神を教えられるのではなく体感することで受け継いでゆく。それは自分が相手を助けることで助けられたり、古い建物をとおして自分が過去と未来をつなぐ役割を背負っていると気づいたり、また芸術作品をとおして感じるだったりと様々だ。
「演劇の役割」では、あるローマ喜劇役者が中世を舞台に中央政府や財界の偉い人をからかうような笑劇を通して、市民らに「国に頼らず自分たちの目の前の居場所・人を大事にしよう」というボローニャ精神を浸透させたと語られている。鑑賞や娯楽としてだけではなく、思想の継承や伝達としての芸術の存在になぜイタリアの人々が芸術を重んじているのかを垣間見たよう気がした。
今回本書を読むのにと並行して、大竹文雄著による「競争と公平感」という本も読んだ。著者は、日本人が市場競争に強く賛同しない理由は、学校教育の中で市場競争のメリットについて説かれることが少ないためであると指摘する。と同時に「市場で厳しく競争して、国全体が豊かになりその豊かさを再分配政策で全員に分け与えることで公平性を図ることができる」と主張している。この2冊の本をとおして「人々が幸せになるため」の手段として競争のない社会、競争のある社会と正反対のアプローチがあることを知ったが、そもそも私自身、市場経済について知らないことを改めて痛感させられた。また私個人としては、今後日本がいずれの方針で進むにせよ、学校教育が鍵になってくるのではないかと思う。
井上ひさしは近年の企業の人件費削減、貧困層の固定、少子化など社会が抱える問題は日本もイタリアも類似しているという。「ボローニャ紀行」の赤煉瓦の街並の写真は、これこそがボローニャの人々の働く意味であるという著者の思いが込められているのかもしれない。
(Mai Takashima)
この本は自分と同じ街に生きる人のために働く、日常を大事にするというボローニャ精神の紹介をとおして私たちが当然のように受けて止めている現代社会、そのあり方について振りかえらせてくれる。
ボローニャ精神を代表する1つとして、著者は”社会的協同組合”をあげている。市民の生活は、周りを見渡し助けを求めている人を見つければ”協同組合”という形を作り、助けていくことの繰り返しで成り立っている。
主体性をもった行動をするために、市民たちは幼いころから自分の主張を伝え貫く力を養われている。個人的には、「企業の正規雇用回避が原因で職のない人々のために、無料同然で衣住食を提供してくれる施設に関する新聞を作る」というエピソードが印象的であった。
またボローニャ精神の2つ目にシェアの精神がある。「街の動力」より、世界一の充塡包装システム機械で有名なIMA社が、その主力技術を独占ではなく他社と共有することで今ではボローニャをパッケージバレーと呼ばれるまでに経済発展させた話や、「山の上の少年コック」では、使わなくなった古い公共の建物や土地を無償で共有することで、障害も持つ子供たちの新しい教育現場として提供するなど、日本ではなかなか耳にしない話が多く興味深く感じた。
ボローニャ精神の特徴はその引き継がれ方にあると思う。人々は精神を教えられるのではなく体感することで受け継いでゆく。それは自分が相手を助けることで助けられたり、古い建物をとおして自分が過去と未来をつなぐ役割を背負っていると気づいたり、また芸術作品をとおして感じるだったりと様々だ。
「演劇の役割」では、あるローマ喜劇役者が中世を舞台に中央政府や財界の偉い人をからかうような笑劇を通して、市民らに「国に頼らず自分たちの目の前の居場所・人を大事にしよう」というボローニャ精神を浸透させたと語られている。鑑賞や娯楽としてだけではなく、思想の継承や伝達としての芸術の存在になぜイタリアの人々が芸術を重んじているのかを垣間見たよう気がした。
今回本書を読むのにと並行して、大竹文雄著による「競争と公平感」という本も読んだ。著者は、日本人が市場競争に強く賛同しない理由は、学校教育の中で市場競争のメリットについて説かれることが少ないためであると指摘する。と同時に「市場で厳しく競争して、国全体が豊かになりその豊かさを再分配政策で全員に分け与えることで公平性を図ることができる」と主張している。この2冊の本をとおして「人々が幸せになるため」の手段として競争のない社会、競争のある社会と正反対のアプローチがあることを知ったが、そもそも私自身、市場経済について知らないことを改めて痛感させられた。また私個人としては、今後日本がいずれの方針で進むにせよ、学校教育が鍵になってくるのではないかと思う。
井上ひさしは近年の企業の人件費削減、貧困層の固定、少子化など社会が抱える問題は日本もイタリアも類似しているという。「ボローニャ紀行」の赤煉瓦の街並の写真は、これこそがボローニャの人々の働く意味であるという著者の思いが込められているのかもしれない。
(Mai Takashima)
2011/07/01
経営人事ソリューション室のキャッチコピーに関して
弊社は6月決算ですので、本日から新年度を迎えております。
3週間程、OJT研修に来ていた新人さん2名のうち、1名が配属となりました。
OJT期間中に考案頂いたキャッチコピーの筋が良かったので、ここに明記します。
(お客様とビジネスをする時の、当室のスタンスや考え方を表現できております)
(1)人の「思い」=組織の「思い」に。
経営人事ソリューション室は、お客様と一体となって、人が活き活きと働ける組織を実現する、長期的パートナーを目指します。組織の課題を見える化し、経営・人事の意思決定を、最新の情報技術を駆使して支援いたします。
(2)「考える人事の意思決定の支援パートナー」
「心」をもった経営資源である人を扱う人事への課題に唯一解はありません。個々の「思い」の集まりからなる組織にはその組織の「思い」に沿った答えがあるはずです。経営人事ソリューション室では経営の「意志」、社員の「思い」を様々な検証・分析・シミュレーションをもって可視化することで人事の皆様の「気づき」や「考え」をさらに深め、意思決定できるように支援いたしします。
もしかすると、そのうちホームページにも、この表現が出てくるかも知れません。
ご注目頂ければ幸いです。
これからの”人事”は、経営と一緒の視点に立って、他社よりも優れた人事部で無いといけません。
他社と同じことしかしなければ、同じ人材しか揃わず、これを資本と考えた時に差別化がされません。
しかし、人という意思を持った存在が介在するからこそ、これを経営視点で考えるというのは、言う程簡単なことではありません。弊社自身も、10年以上前から、ずっと考え続け、今なお、より良い在り方を考えています。
そのような中で、プロセスの作り方や、考え方に関しては一定の知見も蓄えつつあります。そのようなものが、人事の皆さまのお役にたてばという思いで、日々仕事をしております。
是非、一緒に色々と考え、次世代の人事の在り方を討議出来れば幸いです!
(Y.Nobuka)
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3週間程、OJT研修に来ていた新人さん2名のうち、1名が配属となりました。
OJT期間中に考案頂いたキャッチコピーの筋が良かったので、ここに明記します。
(お客様とビジネスをする時の、当室のスタンスや考え方を表現できております)
(1)人の「思い」=組織の「思い」に。
経営人事ソリューション室は、お客様と一体となって、人が活き活きと働ける組織を実現する、長期的パートナーを目指します。組織の課題を見える化し、経営・人事の意思決定を、最新の情報技術を駆使して支援いたします。
(2)「考える人事の意思決定の支援パートナー」
「心」をもった経営資源である人を扱う人事への課題に唯一解はありません。個々の「思い」の集まりからなる組織にはその組織の「思い」に沿った答えがあるはずです。経営人事ソリューション室では経営の「意志」、社員の「思い」を様々な検証・分析・シミュレーションをもって可視化することで人事の皆様の「気づき」や「考え」をさらに深め、意思決定できるように支援いたしします。
もしかすると、そのうちホームページにも、この表現が出てくるかも知れません。
ご注目頂ければ幸いです。
これからの”人事”は、経営と一緒の視点に立って、他社よりも優れた人事部で無いといけません。
他社と同じことしかしなければ、同じ人材しか揃わず、これを資本と考えた時に差別化がされません。
しかし、人という意思を持った存在が介在するからこそ、これを経営視点で考えるというのは、言う程簡単なことではありません。弊社自身も、10年以上前から、ずっと考え続け、今なお、より良い在り方を考えています。
そのような中で、プロセスの作り方や、考え方に関しては一定の知見も蓄えつつあります。そのようなものが、人事の皆さまのお役にたてばという思いで、日々仕事をしております。
是非、一緒に色々と考え、次世代の人事の在り方を討議出来れば幸いです!
(Y.Nobuka)
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2011/06/13
MBB:「思い」のマネジ メント ~知識創造経営の実践フレームワーク~ (Y.S.)
『MBB:「思い」のマネジ メント』
http://www.amazon.co.jp/dp/4492521860
「自分はこの仕 事が好きなのか?」「この仕事は何につながっているのか?」こういった問いを、果たしてどれだけの人が日々意識しているだろうか。実際、 日々の業務は、個人の思いを無視してもこなせるだろう。むしろ、業務は自分の関心とは関係ないところから日々降ってくることを考えると、 個人的な思いは敢えて無視したほうが仕事はうまくいくともいえる。
この現状に対し て、著者は疑問を投げかける。目の前の仕事が、自分の好きなことでもなく、自分の喜びにつながっているという実感も持てずに、どうして生 き生きと仕事ができよう。実際、世には仕事を楽しむことができず、日々の業務に忙殺され、「仕事にやられている」人がたくさんいる。これ は個人にとってだけでなく、経営にとっても大きな損失だと主張する。そして、解決手段として、MBB(Management by Belief)に基づいた経営を提唱する。
多くの企業は、 現在、MBO(management by object)に基づいた経営を採用している。すなわち、企業の目標 をまず設定し、そこから各個人が達成すべき目標を算出するというやり方である。しかし、この方法では、個人の目線から見れば、眼前の目標 と自分の思い(この仕事が好きといった感情や、自分の幸せにつながっているという実感)に何の関係も見いだせないということになる。
MBBでは、目標設定と実行にあたり、「会社の目標や組織の背景にある経営 陣や上司の思いと自分自身の仕事やキャリアに対する思いをぶつけあう」ことにより、「会社にとっても自分にとっても意味のある業務上の目 標を見出す」ことを前提とする。これがなされれば、人は、日々の業務にて、自分は好きなことをしていて、この仕事の先に喜びがあるという ことを実感できる。オンとオフの境界もあいまいになる。そして、このような管理が実現されている企業として、グーグルや星野リゾート、 M&Aのレコフなどの例が挙げられる。
私個人として は、そもそもMBO型組織に適応できる人間を育てるように教育が回っているので、個人の「思い」を持った人がいないのは、半ば当然である という問題意識で読んだ。幼いころから長きにわたって、遊びによって思いを発散させるよりは、受験勉強や習い事などにて目標達成すること が期待され、「思い」を殺し続けて大人になった人で溢れているのが現代ではなかったか。そう考えると、根は深い。
その意味で、本書で取り上げられているMBBセッションや、日常の対話のプ ロセスで「思い」を高質化する、セルフコーチングなどの、MBB実践のプロセスが、「思い」を押し殺してやってきた人に対して、どれだけ の効果をもたらすのか。果たして殺され続けた個人の「思い」は回復させられるのか、という点は非常に興味深い。できることなら、今後の業 務でこういったプロセスの効果を、実際に自分の目で確かめられたらと思う。
全体としては、人はもっと生を慈しめる、組織は人の幸せのためにあるのに、 組織が人の幸せを奪うのはおかしい、その理不尽を解消したい、という著者陣の思いと、人間に対する温かい目線を、本書の根底に垣間見た。
(Y.S.)
どうぞ、Twitterで拡散して下さい!
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http://www.amazon.co.jp/dp/4492521860
「自分はこの仕 事が好きなのか?」「この仕事は何につながっているのか?」こういった問いを、果たしてどれだけの人が日々意識しているだろうか。実際、 日々の業務は、個人の思いを無視してもこなせるだろう。むしろ、業務は自分の関心とは関係ないところから日々降ってくることを考えると、 個人的な思いは敢えて無視したほうが仕事はうまくいくともいえる。
この現状に対し て、著者は疑問を投げかける。目の前の仕事が、自分の好きなことでもなく、自分の喜びにつながっているという実感も持てずに、どうして生 き生きと仕事ができよう。実際、世には仕事を楽しむことができず、日々の業務に忙殺され、「仕事にやられている」人がたくさんいる。これ は個人にとってだけでなく、経営にとっても大きな損失だと主張する。そして、解決手段として、MBB(Management by Belief)に基づいた経営を提唱する。
多くの企業は、 現在、MBO(management by object)に基づいた経営を採用している。すなわち、企業の目標 をまず設定し、そこから各個人が達成すべき目標を算出するというやり方である。しかし、この方法では、個人の目線から見れば、眼前の目標 と自分の思い(この仕事が好きといった感情や、自分の幸せにつながっているという実感)に何の関係も見いだせないということになる。
MBBでは、目標設定と実行にあたり、「会社の目標や組織の背景にある経営 陣や上司の思いと自分自身の仕事やキャリアに対する思いをぶつけあう」ことにより、「会社にとっても自分にとっても意味のある業務上の目 標を見出す」ことを前提とする。これがなされれば、人は、日々の業務にて、自分は好きなことをしていて、この仕事の先に喜びがあるという ことを実感できる。オンとオフの境界もあいまいになる。そして、このような管理が実現されている企業として、グーグルや星野リゾート、 M&Aのレコフなどの例が挙げられる。
私個人として は、そもそもMBO型組織に適応できる人間を育てるように教育が回っているので、個人の「思い」を持った人がいないのは、半ば当然である という問題意識で読んだ。幼いころから長きにわたって、遊びによって思いを発散させるよりは、受験勉強や習い事などにて目標達成すること が期待され、「思い」を殺し続けて大人になった人で溢れているのが現代ではなかったか。そう考えると、根は深い。
その意味で、本書で取り上げられているMBBセッションや、日常の対話のプ ロセスで「思い」を高質化する、セルフコーチングなどの、MBB実践のプロセスが、「思い」を押し殺してやってきた人に対して、どれだけ の効果をもたらすのか。果たして殺され続けた個人の「思い」は回復させられるのか、という点は非常に興味深い。できることなら、今後の業 務でこういったプロセスの効果を、実際に自分の目で確かめられたらと思う。
全体としては、人はもっと生を慈しめる、組織は人の幸せのためにあるのに、 組織が人の幸せを奪うのはおかしい、その理不尽を解消したい、という著者陣の思いと、人間に対する温かい目線を、本書の根底に垣間見た。
(Y.S.)
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2011/06/09
MBB:「思い」のマネジメント”~知識創造経営の実践フレームワーク~ (Mai Takashima)
本書のタイトルである「マネジメント」という言葉に対してトップ層や経営層の方のみを対象として書かれているのでは、と感じる方もいるかもしれないがそうではない。
この本はカバーにも書いてあるように目の前の課題を追うことに夢中になり、個人の夢を「思い」を忘れている、仕事の意味ではなく仕事をいかにうまくやりこなすことを考え、疲れてしまっている現代社会人に向けられた本である。
本書では個人の「思い」を尊重し、仕事へ取り組むマネジメントスタイルについて語っている。
第1,2章では現代における「思い」のマネジメントの必要性を語っている。
目の前の仕事をこなすことのみ集中し、狭い組織文化で生きていく現代社会人を本書では「粒々族」と呼び、彼らの感じるやらされ感や疲弊感は成果主義、収益確保にとらわれる現状のマネジメントに問題があると指摘する。本来個人の思いや夢を実現させるための手段である仕事には、人の「思い」を組んだマネジメント手法のMBBが必要であり、個の「思い」の強さがビジネスを成功に導いた例をあげることにより、その重要性を立証している。文中に出てくる“Remember who you are.”という言葉が自分自身の組織においての主体性を問われているようであり、会社において受動的になりがちな自分の姿を見たようではっとさせられた。
第3,4章では、筆者はトップが目標を部下に割り振るだけのMBOではなく、トップのビジョンと部下の思いの共有により部下個人が主体性をもって仕事に取り組めるような目標設定をさせる、MBBを前提としたMBOを提唱している。現状のMBOでは不足している思いの共有や対話するエネルギー・時間、数値目標達成による評価だけでなく、思いをもって働きどれだけ学べたかという学習プロセスを評価することこそ大事だという。また、実際にトップのビジョンと社員の思いがつながり、ビジネスが成功した例の紹介によりMBOとMBBの統合の有効性と実行性が裏付けされている。例に挙げられている星野リゾート社長の「リゾート運営の達人カップ」は人間的な面白みをもちながらもトップのビジョンと社員の思いをつなげる仕掛けだと興味深く感じた。
第5章、最終章ではMBB実践の手法とそれからつながるグローバル展開について話している。MBBでは個人が自身で深めた思いを他者と共有することで、社会への貢献につながるビジョンを広げ、主体性をもって仕事という行動に移していくというプロセスの整理が記されている。個と他者の思いのあぶり出し、磨く手法として「MBBリーダーセッション」など具体的な仕掛けを紹介すると同時に、MBBによって社会貢献・ビジネスの発展性の高さを意識した「思い」は国内にとどまらずグローバルなビジネス展開につながることを述べている。私としては、これまで紹介されてきたMBBによる成功例になぜ国外への展開成功例が含まれているのか疑問に思っていたのだか、その理由が明確になる章であった。
本書では一貫してMBBにおけるリーダー像の話をしている。それはMBBでは組織においてトップの方が自分の思い、ビジョンを語らずして部下の思いの実現は難しいと考えるからだ。トップは社会全体に貢献する、発展性のある思いを持ち、それを共有する。相手(部下)の思いをくみとって創造的対話によって部下が仕事に思いをそそげる意志力を引っ張り出してあげることこそが大事だと考ええるからだ。
最後になったが冒頭で述べたように本書はリーダーをはじめ、現代社会人にむけられた本であると思う。
この本を読み終え、これから新社会人として働いていく中で、まずは自分の中に眠っているであろう「思い」に耳を傾け、仕事にどうつなげていきたいかのビジョンを持ちたい。そしてそれを他者とぶつけることを恐れずに行きたいと思った。
(Mai Takashima)
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この本はカバーにも書いてあるように目の前の課題を追うことに夢中になり、個人の夢を「思い」を忘れている、仕事の意味ではなく仕事をいかにうまくやりこなすことを考え、疲れてしまっている現代社会人に向けられた本である。
本書では個人の「思い」を尊重し、仕事へ取り組むマネジメントスタイルについて語っている。
第1,2章では現代における「思い」のマネジメントの必要性を語っている。
目の前の仕事をこなすことのみ集中し、狭い組織文化で生きていく現代社会人を本書では「粒々族」と呼び、彼らの感じるやらされ感や疲弊感は成果主義、収益確保にとらわれる現状のマネジメントに問題があると指摘する。本来個人の思いや夢を実現させるための手段である仕事には、人の「思い」を組んだマネジメント手法のMBBが必要であり、個の「思い」の強さがビジネスを成功に導いた例をあげることにより、その重要性を立証している。文中に出てくる“Remember who you are.”という言葉が自分自身の組織においての主体性を問われているようであり、会社において受動的になりがちな自分の姿を見たようではっとさせられた。
第3,4章では、筆者はトップが目標を部下に割り振るだけのMBOではなく、トップのビジョンと部下の思いの共有により部下個人が主体性をもって仕事に取り組めるような目標設定をさせる、MBBを前提としたMBOを提唱している。現状のMBOでは不足している思いの共有や対話するエネルギー・時間、数値目標達成による評価だけでなく、思いをもって働きどれだけ学べたかという学習プロセスを評価することこそ大事だという。また、実際にトップのビジョンと社員の思いがつながり、ビジネスが成功した例の紹介によりMBOとMBBの統合の有効性と実行性が裏付けされている。例に挙げられている星野リゾート社長の「リゾート運営の達人カップ」は人間的な面白みをもちながらもトップのビジョンと社員の思いをつなげる仕掛けだと興味深く感じた。
第5章、最終章ではMBB実践の手法とそれからつながるグローバル展開について話している。MBBでは個人が自身で深めた思いを他者と共有することで、社会への貢献につながるビジョンを広げ、主体性をもって仕事という行動に移していくというプロセスの整理が記されている。個と他者の思いのあぶり出し、磨く手法として「MBBリーダーセッション」など具体的な仕掛けを紹介すると同時に、MBBによって社会貢献・ビジネスの発展性の高さを意識した「思い」は国内にとどまらずグローバルなビジネス展開につながることを述べている。私としては、これまで紹介されてきたMBBによる成功例になぜ国外への展開成功例が含まれているのか疑問に思っていたのだか、その理由が明確になる章であった。
本書では一貫してMBBにおけるリーダー像の話をしている。それはMBBでは組織においてトップの方が自分の思い、ビジョンを語らずして部下の思いの実現は難しいと考えるからだ。トップは社会全体に貢献する、発展性のある思いを持ち、それを共有する。相手(部下)の思いをくみとって創造的対話によって部下が仕事に思いをそそげる意志力を引っ張り出してあげることこそが大事だと考ええるからだ。
最後になったが冒頭で述べたように本書はリーダーをはじめ、現代社会人にむけられた本であると思う。
この本を読み終え、これから新社会人として働いていく中で、まずは自分の中に眠っているであろう「思い」に耳を傾け、仕事にどうつなげていきたいかのビジョンを持ちたい。そしてそれを他者とぶつけることを恐れずに行きたいと思った。
(Mai Takashima)
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2011/06/03
【参加報告2】HR戦略総合セミナ―2011 (高橋先生の講演補足)
前回、興奮気味に下記の感想をアップしております。
http://kke-keieijinji.blogspot.com/2011/06/1hr2011.html
上司からのフィードバックを踏まえると、自分が本講演に感動を覚えたのは、これまで悶々とインプットを続けてきたものを本講演がスッキリと説明してくれた、からなのかも知れません。3ヶ月前でも、3ヶ月後でも、この喜び?は味わえなかったのかも知れません。そのような意味で、人に限らず、人生のすべては出会い(縁)だと感じる次第です。
さて、今回は、前回書ききれなかった内容を紹介します。
【人事部の誕生~】
職務給と職能給が二極対立のように語られる風潮が日本にはある。
しかし実態はそうでは無いでしょう。ということを歴史を交えて語られていました。
それぞれに、テクニック的に生み出されて根付いた体系と言えます。
欧米の宗教観に基づけば、Calling(転職)とは、天から与えられた使命であり、それは天国に行きたければ一所懸命働きなさい(主はいつも貴方を見ています?)ということ。
日本人には無い感覚ですよね。他方、会社に滅私奉公で忠誠を誓うスタイルは江戸時代に家康による儒教の輸入に端を発しているという指摘。確かに、戦国時代の武将は下剋上の嵐であり、リーダーが無能だと思えば、簡単に裏切るのですよね。それでは困るということで、儒教を持ち込んだのが徳川家康?
こんな風に、人事的な観点から歴史を語るというのも面白い経験でした(歴史好きだからかな)
【~組織人材マネジメントへ】
40歳まで現場で実績を積んできた人が、経営職へ移る際に断絶が起こっている。
現場の経験にプラスして、求められる能力(財務や戦略など)がある。1990年後半から意図的に経営者を育てたい。としてきたはずの日本企業だが、今回の東京電力の社長会見を見るにつけても、上手にいっていない証明では?という指摘。
高橋氏は、これは東電に限った問題ではなく、結構多くの日本企業の社長に起こっているのでは無いかと言われていました。曰く、緊急事態に弱いと。この点、同じ日に「ヒゲの隊長でお馴染みの」佐藤正久氏の講演(弊社内部向け講演です)で、想定内を拡げるのがリーダーの仕事。という指摘が近いなと感じます。これはまた、別で書きたいと思います。
【ダイバーシティも変遷】
北海道の水産加工会社の話だったと記憶していますが、エージェントから、先方への就職を希望する中国人社員がいる。とのことで一回面接をしようと札幌の本社へ呼んだとのこと。
10名程度の小さな会社ですから、みんなどんな中国人が来たのかと興味本位に集まる。
すると、その中国人は「わたしは御社にお土産を持ってきました」と一言。
一枚の北京市の地図を出します。そこには、40か所ぐらいに赤い丸がついています。
そう、この赤丸は日本料理店を示した地図だったのです。(ここに営業しましょう!ということですね)
さらに、名刺が40枚ぐらい出てきます。これは、彼が回った日本料理店の名刺とのこと。
しかも、その中の何店かは、この会社の水産物を扱いたいと言っています。僕を雇って下さい。
それは、即採用です。
別に、日本の学生がここまでやれ。とか、そういうことではなく、中国人からしたらこんなことは当たり前で、それが文化の違いであり、ダイバーシティに繋がっていくのですよね。日本人には日本人の良い点があると信じております(何とは申し上げませんが(汗))
つまり、ダイバーシティを戦略的観点から見れば、やはり外国人の登用というのも大きな意味が出てくるということが言いたいわけですね。法規制で雇えと言われたから雇います。とかでは無く。そういう時代になっているということです。
【組織・人材プロフェッショナルに求められる7つの能力】
1)本質的課題設定能力
→残業代が増えているので、圧縮しましょう×
なぜ、残業代が増えているのかを考える(※これを考えるお手伝いします)
2)論理的概念コミュニケーション能力
→説明だけではなく、相手に納得させる能力(相手の言葉で話す)
※日本人は文化的に、説明するのが面倒くさい、という意識があるらしい。
3)ヨコのリーダーシップ
→別部門や別会社の人をその気にさせるリーダーシップ
命令権限の無い相手を動かす。相手への感受性、相手の言葉で話す。
人を見抜く力、観察力
4)仕事の質、キャリアへのこだわり
→表面的な結果に満足しない。仕事に手を抜かない。”良い仕事”をする
5)専門性の継続的学習
→勉強する癖。資格を取って終わりでは無い
6)動向・テーマの継続的フォロー
→業務に関係無く、自分の興味あるテーマを10年単位で追って持論を持つ
7)職業倫理による自己管理
→NOと言えること (コンプライアンスですね!)
これって、人事マンに限らず、プロフェショナル社員を目指す人には共通する能力ですね!
1)は、明示的に当室で言っていることです。
4)は、”良い仕事”をするための様々なお手伝いはできます(専門性の高い業務の支援など)
長くなったので特に結論は書きませんが、わたしの理解の範囲での記述により、皆さまの何かに響いてくれたなら何よりです。
(Y.Nobuka)
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http://kke-keieijinji.blogspot.com/2011/06/1hr2011.html
上司からのフィードバックを踏まえると、自分が本講演に感動を覚えたのは、これまで悶々とインプットを続けてきたものを本講演がスッキリと説明してくれた、からなのかも知れません。3ヶ月前でも、3ヶ月後でも、この喜び?は味わえなかったのかも知れません。そのような意味で、人に限らず、人生のすべては出会い(縁)だと感じる次第です。
さて、今回は、前回書ききれなかった内容を紹介します。
【人事部の誕生~】
職務給と職能給が二極対立のように語られる風潮が日本にはある。
しかし実態はそうでは無いでしょう。ということを歴史を交えて語られていました。
それぞれに、テクニック的に生み出されて根付いた体系と言えます。
欧米の宗教観に基づけば、Calling(転職)とは、天から与えられた使命であり、それは天国に行きたければ一所懸命働きなさい(主はいつも貴方を見ています?)ということ。
日本人には無い感覚ですよね。他方、会社に滅私奉公で忠誠を誓うスタイルは江戸時代に家康による儒教の輸入に端を発しているという指摘。確かに、戦国時代の武将は下剋上の嵐であり、リーダーが無能だと思えば、簡単に裏切るのですよね。それでは困るということで、儒教を持ち込んだのが徳川家康?
こんな風に、人事的な観点から歴史を語るというのも面白い経験でした(歴史好きだからかな)
【~組織人材マネジメントへ】
40歳まで現場で実績を積んできた人が、経営職へ移る際に断絶が起こっている。
現場の経験にプラスして、求められる能力(財務や戦略など)がある。1990年後半から意図的に経営者を育てたい。としてきたはずの日本企業だが、今回の東京電力の社長会見を見るにつけても、上手にいっていない証明では?という指摘。
高橋氏は、これは東電に限った問題ではなく、結構多くの日本企業の社長に起こっているのでは無いかと言われていました。曰く、緊急事態に弱いと。この点、同じ日に「ヒゲの隊長でお馴染みの」佐藤正久氏の講演(弊社内部向け講演です)で、想定内を拡げるのがリーダーの仕事。という指摘が近いなと感じます。これはまた、別で書きたいと思います。
【ダイバーシティも変遷】
北海道の水産加工会社の話だったと記憶していますが、エージェントから、先方への就職を希望する中国人社員がいる。とのことで一回面接をしようと札幌の本社へ呼んだとのこと。
10名程度の小さな会社ですから、みんなどんな中国人が来たのかと興味本位に集まる。
すると、その中国人は「わたしは御社にお土産を持ってきました」と一言。
一枚の北京市の地図を出します。そこには、40か所ぐらいに赤い丸がついています。
そう、この赤丸は日本料理店を示した地図だったのです。(ここに営業しましょう!ということですね)
さらに、名刺が40枚ぐらい出てきます。これは、彼が回った日本料理店の名刺とのこと。
しかも、その中の何店かは、この会社の水産物を扱いたいと言っています。僕を雇って下さい。
それは、即採用です。
別に、日本の学生がここまでやれ。とか、そういうことではなく、中国人からしたらこんなことは当たり前で、それが文化の違いであり、ダイバーシティに繋がっていくのですよね。日本人には日本人の良い点があると信じております(何とは申し上げませんが(汗))
つまり、ダイバーシティを戦略的観点から見れば、やはり外国人の登用というのも大きな意味が出てくるということが言いたいわけですね。法規制で雇えと言われたから雇います。とかでは無く。そういう時代になっているということです。
【組織・人材プロフェッショナルに求められる7つの能力】
1)本質的課題設定能力
→残業代が増えているので、圧縮しましょう×
なぜ、残業代が増えているのかを考える(※これを考えるお手伝いします)
2)論理的概念コミュニケーション能力
→説明だけではなく、相手に納得させる能力(相手の言葉で話す)
※日本人は文化的に、説明するのが面倒くさい、という意識があるらしい。
3)ヨコのリーダーシップ
→別部門や別会社の人をその気にさせるリーダーシップ
命令権限の無い相手を動かす。相手への感受性、相手の言葉で話す。
人を見抜く力、観察力
4)仕事の質、キャリアへのこだわり
→表面的な結果に満足しない。仕事に手を抜かない。”良い仕事”をする
5)専門性の継続的学習
→勉強する癖。資格を取って終わりでは無い
6)動向・テーマの継続的フォロー
→業務に関係無く、自分の興味あるテーマを10年単位で追って持論を持つ
7)職業倫理による自己管理
→NOと言えること (コンプライアンスですね!)
これって、人事マンに限らず、プロフェショナル社員を目指す人には共通する能力ですね!
1)は、明示的に当室で言っていることです。
4)は、”良い仕事”をするための様々なお手伝いはできます(専門性の高い業務の支援など)
長くなったので特に結論は書きませんが、わたしの理解の範囲での記述により、皆さまの何かに響いてくれたなら何よりです。
(Y.Nobuka)
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2011/06/01
【参加報告1】HR戦略総合セミナー2011
今日はHR戦略総合セミナー2011 1日目の参加報告です。
http://www.hrpro.co.jp/feature007_index.php
高橋先生の講演が大変素晴らしかったです。
「組織・人材のプロフェッショナルになる」
当室の目指している方向が間違っていないな。ということを確認できました。簡単に報告を。
【序】
アイスブレークとして、スペシャリストとプロフェッショナルの説明がありました。
医師や弁護士のように、自分の利益ではなく患者や相談者の公益を求めるという姿。モチベーション3.0に通ずるものを感じます。プロフェッショナルの反対語はアマチュアではなく、サラリーマン(上司に言われたことは全てYES)とのこと。なるほど。
本日のテーマは、経営目線での”人事のプロフェッショナル”ということでした。
【人事部の誕生~】
まず、日本と米国の人事の歴史を学べという話がありました。
(こういうのがスッキリまとまった書籍が無いとも!)
学ぶのは戦後からで良いと言いつつも、戦国時代の裏切り(転職)当たり前の例を引き合いに出しつつ、秀吉が転職禁止令を始めて出したなどの逸話は面白かったです(家康が儒教を持ち込み、君主を裏切らない大切さを植え付けた)
【~組織人材マネジメントへ】
Human Capitalを”人財”と定義するのは誤解を生むという指摘。
人を大切にしたいという思いは分かるが、ともすると持ち物(Asset)という誤解を与えるかも。
Assetは設備などのように、明日来てもそこにあるものだが、人は意思を持っているので来ないかも知れない。
Capitalの意味は本来、バランスシートの右側(資本の部)であるから、Assetを生むための源泉が人だということ。
そういう意味では、株主も社員も(お互いの満足度が高いことが)大事という論調が言える。
戦略人事はこのような文脈の中で語られ出した・・・
戦略を定義されていました。これは、マッキンゼーや大前氏の定義かな。
「中長期的に維持可能な、競争上の優位性を築くための計画・施策」ということです。
優位性ということは、横並びはダメなわけです。組織調査で他社と比較することの無意味さにも通じます。
5点満点を考えた時にALL5ということもあり得ません。下記のような例を引き合いに出されていました。
リッツカールトンのようなサービスを受けられて、味も良いし、スピードも速くて、設備も綺麗、それでいて吉野家並みに安い。(※吉野家はわたしの追加です)
こんなものは無いわけです。つまり、戦略とは、そのような取るべきポジションのどこを5点にして、どこは3点(2点以下も問題でしょうね)でも良いのかを判断し、実行していくことと言えます。
実はこれまでは、人事部には3点しか求められていなかったわけです。他で5点を取るから、足だけは引っ張らないでくれ。他社並みの人事をやってくれと(起こった火は確実に消してくれ)
いわゆる火消し人事であったり、先生はインフラ人事という言葉を使われています。
インフラ人事はインフラなので、他社も真似ることが可能なわけです。競争の共通土台(スタートライン)といったところでしょうか。
ここは抜き出るというよりは、落ちないことが大事です。
話はずれますが、インフラ人事も大事になっていて、健保や年金の問題などは専門性も求められる大事で大きなインフラ人事です。(だから、軽視して良いわけでは無いが、求められる能力やポジションが変わるということでしょう)
そのような意味では、手前味噌ですが、わたしの上司は数年前に人事部長をやっていた時に基金脱退などを実現しており、インフラ人事の観点からすると、とても凄いことをしていたのだと、今気付いたりしています(笑)
(当時わたしは営業をやっているラインの人間です。専門性が高すぎて、その真の凄さには気づいていませんでした!)
話を戻しますが、なぜ人事に経営視点(戦略人事)が必要になってきたか。
これは日本市場が成熟し、産業全体がサービス化しているからという指摘です。
新規顧客の獲得や新規市場の創成は日本ではコストが高くつくので、基本はリピート客を大事にする。
すると、CSが大事という理論が成り立ちます。利益の源泉はCSです。では、CSの源泉は何かと言えばESということになり、そのために戦略人事ということで。
【ダイバシティーも変遷】
この言葉も使われ方がテクニカルから経営視点に変わってきたと。(インフラ人事→戦略人事)
最初は、法規制による対応です。次にCSRが言われるようになり、CSRに一生懸命な会社は不祥事が起きた時のブランド棄損も少ないし、回復が早いことが研究事例としても証明されるようになると、CSRは儲かるぞ。と言う風になりました。
これは次に譲りますが、10名程度の北海道企業が中国人を採用した時の事例は面白かったです。
ダイバシティーも今では、経営戦略の上でも大事な要素になっているということです。
【組織・人材プロフェッショナルに求められる7つの能力】
(細かいことは次回に譲ります)
1)本質的課題設定能力
2)論理的概念コミュニケーション能力
3)ヨコのリーダーシップ
4)仕事の質、キャリアへのこだわり
5)専門性の継続的学習
6)動向・テーマの継続的フォロー
7)職業倫理による自己管理
このような能力を身につけるためのお手伝いや、専門性が高すぎてケア仕切れないところをサポートしていきたい、というのが弊社(当室)の思いだったります。
【皆さんへの問いかけ】
1年間の自分の仕事を書き出してみて、火消し人事(ルーチン)と戦略人事(経営視点の人事)の割合を見て下さい。
【事前アンケート結果】
戦略人事に取り組んでいる YES 15% NO 85% (表現は少し違いますが)
取り組めない原因(事前に参加者が回答したものから代表的なもの)
1)経営者が人材に興味無い(モノ・数字ばかり)→人事が橋渡しをしよう
2)人事の多くが火消しやルーチン業務と割り切っている
3)重要性は理解しているが、日々の火消し・ルーチンに追われている
→部署を切り分けられると良い(経営人事を考えるだけのチーム)
4)そもそも、人材ビジョン以前に経営ビジョンが無かったり、お題目だけだったりする
→ラインにも経営人事の視点が理解できるに人間を増やしつつ、人事も入り込んで、上から下からビジョンを作る大事さを会社へ働きかける必要あり!(大変!!)
個人的には、今年一番、いや人生で一番の講演を聞いた気がします。
明日は、東大の中原先生の講演を聞いてきます。なるべく報告できるように頑張ります。
後日、下記に続きをアップしております。
http://kke-keieijinji.blogspot.com/2011/06/2hr2011.html
(Y.Nobuka)
どうぞ、Twitterで拡散して下さい!
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http://www.hrpro.co.jp/feature007_index.php
高橋先生の講演が大変素晴らしかったです。
「組織・人材のプロフェッショナルになる」
当室の目指している方向が間違っていないな。ということを確認できました。簡単に報告を。
【序】
アイスブレークとして、スペシャリストとプロフェッショナルの説明がありました。
医師や弁護士のように、自分の利益ではなく患者や相談者の公益を求めるという姿。モチベーション3.0に通ずるものを感じます。プロフェッショナルの反対語はアマチュアではなく、サラリーマン(上司に言われたことは全てYES)とのこと。なるほど。
本日のテーマは、経営目線での”人事のプロフェッショナル”ということでした。
【人事部の誕生~】
まず、日本と米国の人事の歴史を学べという話がありました。
(こういうのがスッキリまとまった書籍が無いとも!)
学ぶのは戦後からで良いと言いつつも、戦国時代の裏切り(転職)当たり前の例を引き合いに出しつつ、秀吉が転職禁止令を始めて出したなどの逸話は面白かったです(家康が儒教を持ち込み、君主を裏切らない大切さを植え付けた)
【~組織人材マネジメントへ】
Human Capitalを”人財”と定義するのは誤解を生むという指摘。
人を大切にしたいという思いは分かるが、ともすると持ち物(Asset)という誤解を与えるかも。
Assetは設備などのように、明日来てもそこにあるものだが、人は意思を持っているので来ないかも知れない。
Capitalの意味は本来、バランスシートの右側(資本の部)であるから、Assetを生むための源泉が人だということ。
そういう意味では、株主も社員も(お互いの満足度が高いことが)大事という論調が言える。
戦略人事はこのような文脈の中で語られ出した・・・
戦略を定義されていました。これは、マッキンゼーや大前氏の定義かな。
「中長期的に維持可能な、競争上の優位性を築くための計画・施策」ということです。
優位性ということは、横並びはダメなわけです。組織調査で他社と比較することの無意味さにも通じます。
5点満点を考えた時にALL5ということもあり得ません。下記のような例を引き合いに出されていました。
リッツカールトンのようなサービスを受けられて、味も良いし、スピードも速くて、設備も綺麗、それでいて吉野家並みに安い。(※吉野家はわたしの追加です)
こんなものは無いわけです。つまり、戦略とは、そのような取るべきポジションのどこを5点にして、どこは3点(2点以下も問題でしょうね)でも良いのかを判断し、実行していくことと言えます。
実はこれまでは、人事部には3点しか求められていなかったわけです。他で5点を取るから、足だけは引っ張らないでくれ。他社並みの人事をやってくれと(起こった火は確実に消してくれ)
いわゆる火消し人事であったり、先生はインフラ人事という言葉を使われています。
インフラ人事はインフラなので、他社も真似ることが可能なわけです。競争の共通土台(スタートライン)といったところでしょうか。
ここは抜き出るというよりは、落ちないことが大事です。
話はずれますが、インフラ人事も大事になっていて、健保や年金の問題などは専門性も求められる大事で大きなインフラ人事です。(だから、軽視して良いわけでは無いが、求められる能力やポジションが変わるということでしょう)
そのような意味では、手前味噌ですが、わたしの上司は数年前に人事部長をやっていた時に基金脱退などを実現しており、インフラ人事の観点からすると、とても凄いことをしていたのだと、今気付いたりしています(笑)
(当時わたしは営業をやっているラインの人間です。専門性が高すぎて、その真の凄さには気づいていませんでした!)
話を戻しますが、なぜ人事に経営視点(戦略人事)が必要になってきたか。
これは日本市場が成熟し、産業全体がサービス化しているからという指摘です。
新規顧客の獲得や新規市場の創成は日本ではコストが高くつくので、基本はリピート客を大事にする。
すると、CSが大事という理論が成り立ちます。利益の源泉はCSです。では、CSの源泉は何かと言えばESということになり、そのために戦略人事ということで。
【ダイバシティーも変遷】
この言葉も使われ方がテクニカルから経営視点に変わってきたと。(インフラ人事→戦略人事)
最初は、法規制による対応です。次にCSRが言われるようになり、CSRに一生懸命な会社は不祥事が起きた時のブランド棄損も少ないし、回復が早いことが研究事例としても証明されるようになると、CSRは儲かるぞ。と言う風になりました。
これは次に譲りますが、10名程度の北海道企業が中国人を採用した時の事例は面白かったです。
ダイバシティーも今では、経営戦略の上でも大事な要素になっているということです。
【組織・人材プロフェッショナルに求められる7つの能力】
(細かいことは次回に譲ります)
1)本質的課題設定能力
2)論理的概念コミュニケーション能力
3)ヨコのリーダーシップ
4)仕事の質、キャリアへのこだわり
5)専門性の継続的学習
6)動向・テーマの継続的フォロー
7)職業倫理による自己管理
このような能力を身につけるためのお手伝いや、専門性が高すぎてケア仕切れないところをサポートしていきたい、というのが弊社(当室)の思いだったります。
【皆さんへの問いかけ】
1年間の自分の仕事を書き出してみて、火消し人事(ルーチン)と戦略人事(経営視点の人事)の割合を見て下さい。
【事前アンケート結果】
戦略人事に取り組んでいる YES 15% NO 85% (表現は少し違いますが)
取り組めない原因(事前に参加者が回答したものから代表的なもの)
1)経営者が人材に興味無い(モノ・数字ばかり)→人事が橋渡しをしよう
2)人事の多くが火消しやルーチン業務と割り切っている
3)重要性は理解しているが、日々の火消し・ルーチンに追われている
→部署を切り分けられると良い(経営人事を考えるだけのチーム)
4)そもそも、人材ビジョン以前に経営ビジョンが無かったり、お題目だけだったりする
→ラインにも経営人事の視点が理解できるに人間を増やしつつ、人事も入り込んで、上から下からビジョンを作る大事さを会社へ働きかける必要あり!(大変!!)
個人的には、今年一番、いや人生で一番の講演を聞いた気がします。
明日は、東大の中原先生の講演を聞いてきます。なるべく報告できるように頑張ります。
後日、下記に続きをアップしております。
http://kke-keieijinji.blogspot.com/2011/06/2hr2011.html
(Y.Nobuka)
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2011/05/26
コンプライアンスとは
コンプライアンスが大事、というのはどこの企業も共通の思いでしょう。
しかし、実際にはコンプライアンスに関する問題はなかなか無くなっていないと思います。
日本語に訳す時に、法令遵守とされるわけですが、法律を守れば良い、という意味では無いわけです。
法律には、それを制定するに当たっての背景もあれば、性善説で成り立っている時もあります。
つまり、法律違反していないから良い、とか、グレーゾーンであることを利用して儲けようとする態度は、時としてコンプライアンスの観点から非常に問題があると言えます。
ということを、以下の記事を読んでいて思い出しました。
http://onodekita.com/
(ブログ→雑談の5月23日「電力社員を味方にしよう」をご覧下さい)
これを読んで、今の原発問題について、東電は国の安全基準に従って運営をしていただけの会社であり、悪いのは安全基準を定めた国である。という論調があります。一理あります。
しかし、コンプライアンスとして考えれば、運営会社としてそれで、本当に責任を果たしたのか?ということです。原発事故が起こったら、どんな問題が起こるのかを想像すれば経済性が全面に出ることは無かったはずです。
国の指示に従ったから悪くありませんでは、幼稚園児の言葉です。何のためのコンプライアンスかと思ってしまいます。
そうして、内部からもそのようなことを改革しよう、変えようという自浄作用が(外部から見ていて)見受けられません。
つまりは、多くの社員も長い社員生活の中で、そのような気持が薄れて行き、コンプライアンスというものを見失ったのかも知れません。
自分の会社を誇ることが出来ますか?
と問いたいものです。先日お話を伺った、メーカーのCSR担当の方がこんなことを言っていました。
「当社では、社員満足度だけではなく、誇り度も測定しています」 と。
素晴らしいことだと思います。これからの組織では、単に社員が満足感を得ているだけではなく、その仕事や会社に所属していることに誇りを持てることが大事では無いでしょうか。
上記の記事を読みながら、そんなことを考えた次第です。自社をそのような会社に変革して行くし、そこで培ったノウハウは、どんどん社外にも提供していきたいと思います。
(Y.Nobuka)
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しかし、実際にはコンプライアンスに関する問題はなかなか無くなっていないと思います。
日本語に訳す時に、法令遵守とされるわけですが、法律を守れば良い、という意味では無いわけです。
法律には、それを制定するに当たっての背景もあれば、性善説で成り立っている時もあります。
つまり、法律違反していないから良い、とか、グレーゾーンであることを利用して儲けようとする態度は、時としてコンプライアンスの観点から非常に問題があると言えます。
ということを、以下の記事を読んでいて思い出しました。
http://onodekita.com/
(ブログ→雑談の5月23日「電力社員を味方にしよう」をご覧下さい)
これを読んで、今の原発問題について、東電は国の安全基準に従って運営をしていただけの会社であり、悪いのは安全基準を定めた国である。という論調があります。一理あります。
しかし、コンプライアンスとして考えれば、運営会社としてそれで、本当に責任を果たしたのか?ということです。原発事故が起こったら、どんな問題が起こるのかを想像すれば経済性が全面に出ることは無かったはずです。
国の指示に従ったから悪くありませんでは、幼稚園児の言葉です。何のためのコンプライアンスかと思ってしまいます。
そうして、内部からもそのようなことを改革しよう、変えようという自浄作用が(外部から見ていて)見受けられません。
つまりは、多くの社員も長い社員生活の中で、そのような気持が薄れて行き、コンプライアンスというものを見失ったのかも知れません。
自分の会社を誇ることが出来ますか?
と問いたいものです。先日お話を伺った、メーカーのCSR担当の方がこんなことを言っていました。
「当社では、社員満足度だけではなく、誇り度も測定しています」 と。
素晴らしいことだと思います。これからの組織では、単に社員が満足感を得ているだけではなく、その仕事や会社に所属していることに誇りを持てることが大事では無いでしょうか。
上記の記事を読みながら、そんなことを考えた次第です。自社をそのような会社に変革して行くし、そこで培ったノウハウは、どんどん社外にも提供していきたいと思います。
(Y.Nobuka)
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2011/05/19
第2回 新商品開発・チャンス発見ワークショップ in 名古屋
前回名古屋で開催して好評だった「チャンス発見ワークショップ」の第2回を開催します。
前回の様子はこちら
http://kke-keieijinji.blogspot.com/2011/02/1.html
今回も前回同様、テーマは『生活者視点のスマートシティ』です。
ファシリテータ―も東京大学 大澤先生と西原先生に実施頂きます。
新商品や新事業を考えるにあたってお悩みの方は一度ご体験頂けると嬉しいです。
お申込み・詳細は下記よりお願いします。
http://www.kke.co.jp/nagoya/
【日時】 2011年7月26日(火) 14時~18時 ※18時から懇親会予定
【場所】 愛知県名古屋市中区栄1-3-3 アムナットビル朝日会館11F
株式会社構造計画研究所 中部営業所セミナールーム
【費用】 無料
【対象】 企業もしくは大学研究機関にお勤めの方 ※業種・職種は問いません
【人数】 10名
東京大学大澤・西原研究室ホームページはこちら
http://www.panda.sys.t.u-tokyo.ac.jp/index.html
月刊MD編集長(2代目)のブログでイノベーションゲーム参加体験レポートがあります
http://ameblo.jp/md-editor-in-chief/entry-10876482867.html
(Y.Nobuka)
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今回も前回同様、テーマは『生活者視点のスマートシティ』です。
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新商品や新事業を考えるにあたってお悩みの方は一度ご体験頂けると嬉しいです。
お申込み・詳細は下記よりお願いします。
http://www.kke.co.jp/nagoya/
【日時】 2011年7月26日(火) 14時~18時 ※18時から懇親会予定
【場所】 愛知県名古屋市中区栄1-3-3 アムナットビル朝日会館11F
株式会社構造計画研究所 中部営業所セミナールーム
【費用】 無料
【対象】 企業もしくは大学研究機関にお勤めの方 ※業種・職種は問いません
【人数】 10名
東京大学大澤・西原研究室ホームページはこちら
http://www.panda.sys.t.u-tokyo.ac.jp/index.html
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2011/05/09
MBB(Management By Belief)について ~思いのマネジメント~
4月30日~5月1日 河口湖の弊社保養所にて、MBB(思いのマネジメント)を具現する方法の一つとして、人材マネジメントの仕組みを考えてきました。
MBBについてはこちら
http://www.ringolab.com/note/daiya/2010/07/post-1250.html
上のリンクでも確認出来ますが、MBBの定義を抜粋しておきます。
「会社の目標や組織の背景にある経営陣や上司の思いと、自分自身の仕事やキャリアに対する思いをぶつけ合う『創造的対話』によって会社にとっても意味のある業務上の目標を見出し、それを設定して、実行していくこと」
これまでの社会では「経済性原理」が全面に出てきたと思います。今よりも豊かになろう!今よりも便利な生活をしよう!そういった思いによって、日本も世界も飛躍的な成長を遂げてきました。
日本においては、豊さは達成されましたが、何かが足らない。という漠然とした不安や不満を多くの人が感じていると思います。その答えは、これ以上の経済成長には無く、社会との関わり方、生き方や在り方というものにあるのでは無いでしょうか。
これを「経済性原理」と対比する意味で「社会性原理」と呼びます。そこには一人一人の思いがあり、それは、「共通善(社会で役に立つもの)」というものに繋がっている必要があります。
会社という組織を考えてみましょう。思いは理念やビジョンとして言葉に表すことが出来ますが、社会性原理においては、これを上意下達で伝えることは望ましくありません。理念というものは、会社の歴史そのものであり不文律だからです。この不文律を感覚として共有していくことが、MBBと言えます。このように共有された思いを実際に実行していく時には、MBOのような管理ツールが必要となってきます。
もちろんトップが思いを明確に打ち出すことは大切ですが、それを無批判に受け入れるのでは無く、自分の思いと重ねていくことが大事になります。
因みに、この不文律を明確に規定してしまうと、そこで思考停止が起こるので、指示待ち社員が出来上がります。
以上が、MBBのベースのようなものです。
では、これをどのように人事制度へ落とし込んで行けば良いでしょうか。
幾つか考えたものを羅列します。
【キャリア】
10年で一区切りなどのTime Spanが必要。
スピードと成長と密度(深み)のバランスが大事
「深み」は思いを遂げた感である(定性的)
キャリアパスは暗黙的にすることで、良い意味での曖昧さを残す(フレキシビリティになる)
評価については、賢人会議のようなものが必要
(外部評議員がいたり、日本人以外がいたり)
20代は暗黙知を貯め込む
30代は暗黙知を業務に活かして、自分のスタイルを作る
40代は世界を拡げて、違う分野へ足を踏み入れて、グローバルに
50代は内面化して新たな知として再構成する。それを伝える。
【報酬】
月給(基本給)、賞与、退職金、その他のベネフィット。納得感が大事。
月給はMBB給であり、査定により決まる
退職金は、MBB的にお金を留保しておいて、成長の軍資金と出来るようにする(強制積立、融資制度など)
キャリア形成手当・・・キャリア促進のため
「経費を使える権利」には報酬感がある。研究開発者にとって、自由に使える研究費が多いということは嬉しい(思いの共有)
賞与は、単年度で短期的な処遇。賞与の差が大きい仕組みは、意識がMBO的になる(短期成果を求め過ぎる)
これまでは、成果が個人にフォーカスしていたことに問題がある。係などのチーム単位での成果評価も加える。
年棒制度は、それ自体が成果主義の象徴のような仕組みであり、MBB的には否定する。
【育成イメージ】
20代は先輩についてOJTで暗黙知を蓄える>SECI型OJT→OJTの加速化
30代は形式知化して、自分なりのワークスタイル、知の作法を習得。自己実現のパターンを見出す。テーマを発見する。発信してフィードバックを貰う。確立していく
40代はさらに拡げる。ある分野で確立したものを、他分野に生かしたり、グローバルな世界へ生かしたりする。ローテーションが大きい。体験させる。リーダーシップ研修。
50代は賢人になる。哲学を語れるようになる
(ここまで)
その他にも、MBBを促進するための仕掛けづくりには、色々なツールが使えると考えておりますが、今回はとりあえず、このようなことを考えています。という話まで。非常にザックリとした内容ですが、ご興味のある方は是非ご連絡をお待ちしております。一緒に考えたい!MBB的な考え方を広めたい!という方も歓迎です。
(Y.Nobuka)
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MBBについてはこちら
http://www.ringolab.com/note/daiya/2010/07/post-1250.html
上のリンクでも確認出来ますが、MBBの定義を抜粋しておきます。
「会社の目標や組織の背景にある経営陣や上司の思いと、自分自身の仕事やキャリアに対する思いをぶつけ合う『創造的対話』によって会社にとっても意味のある業務上の目標を見出し、それを設定して、実行していくこと」
これまでの社会では「経済性原理」が全面に出てきたと思います。今よりも豊かになろう!今よりも便利な生活をしよう!そういった思いによって、日本も世界も飛躍的な成長を遂げてきました。
日本においては、豊さは達成されましたが、何かが足らない。という漠然とした不安や不満を多くの人が感じていると思います。その答えは、これ以上の経済成長には無く、社会との関わり方、生き方や在り方というものにあるのでは無いでしょうか。
これを「経済性原理」と対比する意味で「社会性原理」と呼びます。そこには一人一人の思いがあり、それは、「共通善(社会で役に立つもの)」というものに繋がっている必要があります。
会社という組織を考えてみましょう。思いは理念やビジョンとして言葉に表すことが出来ますが、社会性原理においては、これを上意下達で伝えることは望ましくありません。理念というものは、会社の歴史そのものであり不文律だからです。この不文律を感覚として共有していくことが、MBBと言えます。このように共有された思いを実際に実行していく時には、MBOのような管理ツールが必要となってきます。
もちろんトップが思いを明確に打ち出すことは大切ですが、それを無批判に受け入れるのでは無く、自分の思いと重ねていくことが大事になります。
因みに、この不文律を明確に規定してしまうと、そこで思考停止が起こるので、指示待ち社員が出来上がります。
以上が、MBBのベースのようなものです。
では、これをどのように人事制度へ落とし込んで行けば良いでしょうか。
幾つか考えたものを羅列します。
【キャリア】
10年で一区切りなどのTime Spanが必要。
スピードと成長と密度(深み)のバランスが大事
「深み」は思いを遂げた感である(定性的)
キャリアパスは暗黙的にすることで、良い意味での曖昧さを残す(フレキシビリティになる)
評価については、賢人会議のようなものが必要
(外部評議員がいたり、日本人以外がいたり)
20代は暗黙知を貯め込む
30代は暗黙知を業務に活かして、自分のスタイルを作る
40代は世界を拡げて、違う分野へ足を踏み入れて、グローバルに
50代は内面化して新たな知として再構成する。それを伝える。
【報酬】
月給(基本給)、賞与、退職金、その他のベネフィット。納得感が大事。
月給はMBB給であり、査定により決まる
退職金は、MBB的にお金を留保しておいて、成長の軍資金と出来るようにする(強制積立、融資制度など)
キャリア形成手当・・・キャリア促進のため
「経費を使える権利」には報酬感がある。研究開発者にとって、自由に使える研究費が多いということは嬉しい(思いの共有)
賞与は、単年度で短期的な処遇。賞与の差が大きい仕組みは、意識がMBO的になる(短期成果を求め過ぎる)
これまでは、成果が個人にフォーカスしていたことに問題がある。係などのチーム単位での成果評価も加える。
年棒制度は、それ自体が成果主義の象徴のような仕組みであり、MBB的には否定する。
【育成イメージ】
20代は先輩についてOJTで暗黙知を蓄える>SECI型OJT→OJTの加速化
30代は形式知化して、自分なりのワークスタイル、知の作法を習得。自己実現のパターンを見出す。テーマを発見する。発信してフィードバックを貰う。確立していく
40代はさらに拡げる。ある分野で確立したものを、他分野に生かしたり、グローバルな世界へ生かしたりする。ローテーションが大きい。体験させる。リーダーシップ研修。
50代は賢人になる。哲学を語れるようになる
(ここまで)
その他にも、MBBを促進するための仕掛けづくりには、色々なツールが使えると考えておりますが、今回はとりあえず、このようなことを考えています。という話まで。非常にザックリとした内容ですが、ご興味のある方は是非ご連絡をお待ちしております。一緒に考えたい!MBB的な考え方を広めたい!という方も歓迎です。
(Y.Nobuka)
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2011/04/22
戦略人事は必要なのか
戦略人事の見解については下記(4月20日の記事)をご覧ください。
http://kke-keieijinji.blogspot.com/2011/04/blog-post_20.html
今回は、戦略人事が必要な”わけ”を考えてみたいと思います。
変化の激しい時代において、短期的な成果が求められる傾向は益々強くなっています。人事においても、短期的な成果を求められることが増えているのでは無いでしょうか?人が大きな経営資源となっている企業(社会)において、短期的な資源とは優秀な人材の外部登用が中心となります。このような資源(人)は、同じように外部へ流出するリスクもありますし、他社にも同様のスキルが存在する可能性があります。つまり、他社が真似しやすいのです。
反面、自社できちんとした戦略に基づいて育て上げた人材は、他社には無い独自の魅力を発揮することが期待できます。また、経営目線も入れて、そのように戦略を練る必要があるわけです(これこそが戦略人事です!)。変化の激しい時代だからこそ、外部環境の変化に右往左往しない、着実に成長を遂げられる強固な組織が必要なのでは無いでしょうか。
このような組織を作り上げる時に必要なことは、自社のことを深く知り、人材のグランドデザインを描くことです。ここまでが戦略なのだと思います。優秀な戦略さえ出来れば、後は個々の戦術(施策)を確実に実行していけば良いのです。もちろん、常に戦略に基づく見直しと、場合によっては戦略自体の見直しが求められることは言うまでもありませんが。
戦術(局面)に勝っても、戦略的に負ければ、最後には負けが待っています。これは歴史が証明するところです。
面白いページを見つけたのでリンクしておきます。
http://tokyo.cool.ne.jp/syntax-and-formalsemantics/essay-strategy-and-tactics.htm
個人的には、第二次世界大戦~太平洋戦争終結までは興味のあるネタなので。
結論ですが、他社と差別化しないと生き残りにくい社会においては、組織作りにも戦略(自社独自!)が求められるわけで、それこそが戦略人事が必要な”わけ”です。答えも無いし、確立されたプロセスもありません。だからこそ、やりがいがあるとは思いませんか?
そのようなことを考える企業様に、弊社のノウハウを提供することで、一社でも多くの企業様に、オリジナルで素晴らしい組織を作って頂くことが思いであります。では、弊社が有するノウハウに、他社には無いどんな強みがあるのでしょうか?ホームページをご覧頂くことで分かることが一番ですが、分かりにくいかも知れませんので、機会があればこのブログにも書いてみたいと思います。2回にわたるお付き合い有難うございました。
(Y.Nobuka)
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http://kke-keieijinji.blogspot.com/2011/04/blog-post_20.html
今回は、戦略人事が必要な”わけ”を考えてみたいと思います。
変化の激しい時代において、短期的な成果が求められる傾向は益々強くなっています。人事においても、短期的な成果を求められることが増えているのでは無いでしょうか?人が大きな経営資源となっている企業(社会)において、短期的な資源とは優秀な人材の外部登用が中心となります。このような資源(人)は、同じように外部へ流出するリスクもありますし、他社にも同様のスキルが存在する可能性があります。つまり、他社が真似しやすいのです。
反面、自社できちんとした戦略に基づいて育て上げた人材は、他社には無い独自の魅力を発揮することが期待できます。また、経営目線も入れて、そのように戦略を練る必要があるわけです(これこそが戦略人事です!)。変化の激しい時代だからこそ、外部環境の変化に右往左往しない、着実に成長を遂げられる強固な組織が必要なのでは無いでしょうか。
このような組織を作り上げる時に必要なことは、自社のことを深く知り、人材のグランドデザインを描くことです。ここまでが戦略なのだと思います。優秀な戦略さえ出来れば、後は個々の戦術(施策)を確実に実行していけば良いのです。もちろん、常に戦略に基づく見直しと、場合によっては戦略自体の見直しが求められることは言うまでもありませんが。
戦術(局面)に勝っても、戦略的に負ければ、最後には負けが待っています。これは歴史が証明するところです。
面白いページを見つけたのでリンクしておきます。
http://tokyo.cool.ne.jp/syntax-and-formalsemantics/essay-strategy-and-tactics.htm
個人的には、第二次世界大戦~太平洋戦争終結までは興味のあるネタなので。
結論ですが、他社と差別化しないと生き残りにくい社会においては、組織作りにも戦略(自社独自!)が求められるわけで、それこそが戦略人事が必要な”わけ”です。答えも無いし、確立されたプロセスもありません。だからこそ、やりがいがあるとは思いませんか?
そのようなことを考える企業様に、弊社のノウハウを提供することで、一社でも多くの企業様に、オリジナルで素晴らしい組織を作って頂くことが思いであります。では、弊社が有するノウハウに、他社には無いどんな強みがあるのでしょうか?ホームページをご覧頂くことで分かることが一番ですが、分かりにくいかも知れませんので、機会があればこのブログにも書いてみたいと思います。2回にわたるお付き合い有難うございました。
(Y.Nobuka)
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2011/04/20
意思決定イノベーションセミナ―
株式会社構造計画研究所 意思決定グループでは、下記のセミナを開催致します。
「意思決定イノベーションセミナ―
~顧客視点・現場視点のものづくり~」
日時 2011年5月26日(木)13時30分~17時30分
場所 株式会社構造計画研究所 本所新館(東京・新中野)
費用 無料
定員 100名
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
アジェンダ
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
1)「チャンス発見」によるイノベーション (講師:東京大学 大澤幸生教授)
2)お客様と商品と売り場を読み解く
(レイアウト・プロモーションの定量化)
3)サービススタッフの最適スケジューリング
4)価格戦略コンサルティング (ユーザー講演:東京ガス株式会社)
ご興味のある方は以下の案内をご覧ください。
http://www2.kke.co.jp/seminar_web/110526top.html
(Y.Nobuka)
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「意思決定イノベーションセミナ―
~顧客視点・現場視点のものづくり~」
日時 2011年5月26日(木)13時30分~17時30分
場所 株式会社構造計画研究所 本所新館(東京・新中野)
費用 無料
定員 100名
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
アジェンダ
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
1)「チャンス発見」によるイノベーション (講師:東京大学 大澤幸生教授)
2)お客様と商品と売り場を読み解く
(レイアウト・プロモーションの定量化)
3)サービススタッフの最適スケジューリング
4)価格戦略コンサルティング (ユーザー講演:東京ガス株式会社)
ご興味のある方は以下の案内をご覧ください。
http://www2.kke.co.jp/seminar_web/110526top.html
(Y.Nobuka)
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戦略人事とは何だろうか
こんにちわ。最近は暖かくなり、すっかり春の装いですね。
みなさんは「戦略人事」という言葉を聞いたことがありますか。先日、あるお客様から「戦略人事って何ですか?」と聞かれました。一通り説明しつつも、弊社にとっても大事なキーワードなので、改めて整理してみようと思います。
「戦略人事」・・・ウィキペディアには掲載がありませんでした。
読んで字の如く「戦略的な視点で、人事(組織作り、人材育成など)を考えよう」ということです。
”戦略的な視点”って何でしょうね?
その前に、そもそもの人事の仕事を考えてみましょう。
一般的なイメージは、オペレーションの人事です。ルーチン業務であり、実務であり、トラブル対応です。
もうひとつは制度設計などの、企業のインフラを支える業務です。
戦略人事は、このどちらに入るでしょうか?強いて言えば後者ですよね。しかし、それも何かピンと来ません。そもそも、戦略とは、戦術よりも一つ上の概念として定義されていますが、「戦術人事」なんて言葉は余り聞きません。戦術とは戦争における個々の戦闘で用いられる作戦計画を指します。この場合、「戦術人事」とはオペレーションの人事に近いものであり、既に行われているから、「戦術人事」なんて言葉を使う必要が無いのでしょう。この戦術効果を高めるために、各種ベンダーが色々なツールやシステムを提案しています。
ということは、戦略人事という言葉が出てくる背景には、人事に戦略が無いよ。という一種の危機感から生まれてきたのかも知れません。戦略は大局的な見地に基づく作戦計画ですから、会社に置き換えれば、”わが社”をどのように成長発展させていくか、ということを考えることです。
つまり”戦略的な視点”とは、経営から見た中長期的に自社が成長するための視点、と言えるでしょう。以下のように定義してみます。
「戦略人事」・・・経営の目線で、中長期的に自社を成長させるための人事
次回は、なぜ、戦略人事が必要なのかを考えてみたいと思います。
(Y.Nobuka)
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みなさんは「戦略人事」という言葉を聞いたことがありますか。先日、あるお客様から「戦略人事って何ですか?」と聞かれました。一通り説明しつつも、弊社にとっても大事なキーワードなので、改めて整理してみようと思います。
「戦略人事」・・・ウィキペディアには掲載がありませんでした。
読んで字の如く「戦略的な視点で、人事(組織作り、人材育成など)を考えよう」ということです。
”戦略的な視点”って何でしょうね?
その前に、そもそもの人事の仕事を考えてみましょう。
一般的なイメージは、オペレーションの人事です。ルーチン業務であり、実務であり、トラブル対応です。
もうひとつは制度設計などの、企業のインフラを支える業務です。
戦略人事は、このどちらに入るでしょうか?強いて言えば後者ですよね。しかし、それも何かピンと来ません。そもそも、戦略とは、戦術よりも一つ上の概念として定義されていますが、「戦術人事」なんて言葉は余り聞きません。戦術とは戦争における個々の戦闘で用いられる作戦計画を指します。この場合、「戦術人事」とはオペレーションの人事に近いものであり、既に行われているから、「戦術人事」なんて言葉を使う必要が無いのでしょう。この戦術効果を高めるために、各種ベンダーが色々なツールやシステムを提案しています。
ということは、戦略人事という言葉が出てくる背景には、人事に戦略が無いよ。という一種の危機感から生まれてきたのかも知れません。戦略は大局的な見地に基づく作戦計画ですから、会社に置き換えれば、”わが社”をどのように成長発展させていくか、ということを考えることです。
つまり”戦略的な視点”とは、経営から見た中長期的に自社が成長するための視点、と言えるでしょう。以下のように定義してみます。
「戦略人事」・・・経営の目線で、中長期的に自社を成長させるための人事
次回は、なぜ、戦略人事が必要なのかを考えてみたいと思います。
(Y.Nobuka)
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2011/04/15
システム思考と共創
先日、新入社員向けに各部門の部門紹介の時間がありました。
経営人事ソリューション室も紹介をしました。その時ボスが使った資料に、以下のようなことが書かれていました。
「経営」と「人事」をつなぐ、【ブリッジソリューション】
分断されがちな経営/人事管理の課題を、
システム思考で共創的に
科学・工学的手法でロジカルに
解決するツールの提供を通じて、顧客企業の健全で持続的な成長を実現する。
→→→ええと、概ね当室がやりたいことを表現しているなあと感じました。
反面、補足説明が必要だな、とも。と言うことで、少し噛み砕いてみます。
(この表現だけで既にご理解・共感を頂けた方は、是非ご連絡を下さい。一緒に仕事が出来たら大変楽しくなることが想像出来ます!)
◆「システム思考で共創的に」という表現が曲者なのでこれを解説?します。
システム思考とは、物事を要素同士の複雑な関係(システム)として捉える思考方法です。
例えば、メンタルヘルスの問題が起こった場合に、それが発生した部門だけ、その人だけを診るのでは無く、全社的にどのような状態にあるのかを考えるようなことです。
一般例自体は、下記サイトの「ボルネオ島」の例が面白いです。
http://pcmdays.cocolog-nifty.com/blog/2006/09/post_4132.html
では、要素同士の関係性を見出して、そこに最適な解を当てて上げればそれで良いのかと言うと、これでも足りません。
我々が提供したい価値は、一人の人間が導けるような答えでは無く、様々な関係者(経営者、人事部長、担当者など)の英知が結集された先に、誰も想像も出来なかったような”何か”を作り上げようというものです。
イノベーションを起こすと言っても良いでしょう。”何か”とは、制度であり、合意形成であり、方法論やプロセスです。
このような、多様な専門家が集まって新たな価値を生み出すことを共創と表現しています。
これで、システム思考で共創的に。の意味が少しはご理解頂けたでしょうか。
そしてまた、このようなことを進めるには、科学的、工学的なアプローチは必須であるわけです。直感や思いも大事ですが、それらは、科学的、工学的な土台の上に乗るものだと考えます。
では具体的に何をするのか。
許されるのであれば、全社的な組織調査を実施させて頂き、そこから組織風土とそこにおける従業員の思いを分析します(単純な平均点の算出ではありません)。そのような分析を通じて、その会社における成長プロセスのデザインを行っていきます。このデザインは一度作ったらお終いではありません。これを永遠にきちんと考えているような、そんな組織を作っていきたいわけです。最初は弊社の力が役に立ちますが、自分たちで共創のプロセスが出来てくれば、最後は弊社の力はそれ程いらなくなるかも知れません。それはある意味、望みであるかも知れません。
このようなことが出来る組織は、健全に持続的な成長が出来るのでは無いでしょうか。
(Y.Nobuka)
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経営人事ソリューション室も紹介をしました。その時ボスが使った資料に、以下のようなことが書かれていました。
「経営」と「人事」をつなぐ、【ブリッジソリューション】
分断されがちな経営/人事管理の課題を、
システム思考で共創的に
科学・工学的手法でロジカルに
解決するツールの提供を通じて、顧客企業の健全で持続的な成長を実現する。
→→→ええと、概ね当室がやりたいことを表現しているなあと感じました。
反面、補足説明が必要だな、とも。と言うことで、少し噛み砕いてみます。
(この表現だけで既にご理解・共感を頂けた方は、是非ご連絡を下さい。一緒に仕事が出来たら大変楽しくなることが想像出来ます!)
◆「システム思考で共創的に」という表現が曲者なのでこれを解説?します。
システム思考とは、物事を要素同士の複雑な関係(システム)として捉える思考方法です。
例えば、メンタルヘルスの問題が起こった場合に、それが発生した部門だけ、その人だけを診るのでは無く、全社的にどのような状態にあるのかを考えるようなことです。
一般例自体は、下記サイトの「ボルネオ島」の例が面白いです。
http://pcmdays.cocolog-nifty.com/blog/2006/09/post_4132.html
では、要素同士の関係性を見出して、そこに最適な解を当てて上げればそれで良いのかと言うと、これでも足りません。
我々が提供したい価値は、一人の人間が導けるような答えでは無く、様々な関係者(経営者、人事部長、担当者など)の英知が結集された先に、誰も想像も出来なかったような”何か”を作り上げようというものです。
イノベーションを起こすと言っても良いでしょう。”何か”とは、制度であり、合意形成であり、方法論やプロセスです。
このような、多様な専門家が集まって新たな価値を生み出すことを共創と表現しています。
これで、システム思考で共創的に。の意味が少しはご理解頂けたでしょうか。
そしてまた、このようなことを進めるには、科学的、工学的なアプローチは必須であるわけです。直感や思いも大事ですが、それらは、科学的、工学的な土台の上に乗るものだと考えます。
では具体的に何をするのか。
許されるのであれば、全社的な組織調査を実施させて頂き、そこから組織風土とそこにおける従業員の思いを分析します(単純な平均点の算出ではありません)。そのような分析を通じて、その会社における成長プロセスのデザインを行っていきます。このデザインは一度作ったらお終いではありません。これを永遠にきちんと考えているような、そんな組織を作っていきたいわけです。最初は弊社の力が役に立ちますが、自分たちで共創のプロセスが出来てくれば、最後は弊社の力はそれ程いらなくなるかも知れません。それはある意味、望みであるかも知れません。
このようなことが出来る組織は、健全に持続的な成長が出来るのでは無いでしょうか。
(Y.Nobuka)
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2011/04/14
イノベーションゲーム(R) ロバスト・シティ構想に向けて
共同研究をしている東京大学 大澤先生が、下記のようなセミナを開催されます。
http://www.panda.sys.t.u-tokyo.ac.jp/IMG_exp.html
4月29日(金・祝) 13時~16時 JST研究開発戦略センター 2F大会議室
対話を通じてものの価値を高め合うワークショップ「イノベーションゲーム」を体験できる数少ない機会です。
ご興味のある方は、是非ご参加ください。
このようなアイデア発想に興味がある方であれば、一度参加する価値はあります。
先生との共同研究概要については下記をご覧ください「隠れた構造の把握」
http://kke-keieijinji.blogspot.com/2011/04/blog-post_14.html
※イノベーションゲームは、大澤幸生教授の登録商標です。
(Y.Nobuka)
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http://www.panda.sys.t.u-tokyo.ac.jp/IMG_exp.html
4月29日(金・祝) 13時~16時 JST研究開発戦略センター 2F大会議室
対話を通じてものの価値を高め合うワークショップ「イノベーションゲーム」を体験できる数少ない機会です。
ご興味のある方は、是非ご参加ください。
このようなアイデア発想に興味がある方であれば、一度参加する価値はあります。
先生との共同研究概要については下記をご覧ください「隠れた構造の把握」
http://kke-keieijinji.blogspot.com/2011/04/blog-post_14.html
※イノベーションゲームは、大澤幸生教授の登録商標です。
(Y.Nobuka)
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隠れた構造を把握したい
東京大学の大澤先生と共同研究をしています。
目下のテーマは「隠れた構造を把握する」という、なんだか分かるような分からないネタでやっています。一般化すると非常に深く広いテーマではありますが、そこは経営人事ソリューション室がやっていることですから、特に人事における情報をメインとしております。
ここ数年でBIツールが普及してきて、人事情報に関するデータが沢山溜まってきています。
しかし、データは沢山あるけど、それを活用しきれていない、というケースは多いです。
折角の貴重なデータですから、ここから有益な情報を抜き出したいと考えるのは当然です。
で、弊社がやるからにはデータを綺麗に分析して分かる表面的なことだけでは無く、もっと深い内側を暴きだすようなことをしてみたいということです。
例えば、アンケート調査データや人事情報の分析により、組織にどのような人材が、どのような関係性を持って存在しているのかを構造化することです。これにより、「タレント・マネジメント」をするための材料が得られるのでは無いでしょうか。
Aさんは堅実タイプ。Bさんは猪突猛進、、、、、堅実タイプと猪突猛進は肌が合わない。
というような外部にある一般的尺度で人材を把握するのではなく、その組織における各人の”タレント”というものを分析し、構造化していこうというようなものです。
このような構造化を、確実に、しかも簡便に実施するためのプロセスを共同研究しているようなところです。
(Y.Nobuka)
目下のテーマは「隠れた構造を把握する」という、なんだか分かるような分からないネタでやっています。一般化すると非常に深く広いテーマではありますが、そこは経営人事ソリューション室がやっていることですから、特に人事における情報をメインとしております。
ここ数年でBIツールが普及してきて、人事情報に関するデータが沢山溜まってきています。
しかし、データは沢山あるけど、それを活用しきれていない、というケースは多いです。
折角の貴重なデータですから、ここから有益な情報を抜き出したいと考えるのは当然です。
で、弊社がやるからにはデータを綺麗に分析して分かる表面的なことだけでは無く、もっと深い内側を暴きだすようなことをしてみたいということです。
例えば、アンケート調査データや人事情報の分析により、組織にどのような人材が、どのような関係性を持って存在しているのかを構造化することです。これにより、「タレント・マネジメント」をするための材料が得られるのでは無いでしょうか。
Aさんは堅実タイプ。Bさんは猪突猛進、、、、、堅実タイプと猪突猛進は肌が合わない。
というような外部にある一般的尺度で人材を把握するのではなく、その組織における各人の”タレント”というものを分析し、構造化していこうというようなものです。
このような構造化を、確実に、しかも簡便に実施するためのプロセスを共同研究しているようなところです。
(Y.Nobuka)
2011/04/09
東日本大震災の復興に向けて
弊社における、第3四半期のレビュー会議が行われました。
内部情報についてはコメントできませんが、最後の弊社社長の総括に関してコメントを書きます。
(※わたしが勝手に感銘を受けた箇所ということです)
今回の東日本大地震における福島原発の問題では、建屋の地震検討はしていました。津波の検討はしていました。と、個別事象の検討しか行われていない。しかし、実際の現状は複合的で個々の事象の総和からは予想出来ない結果を起こすわけです(これを、複雑系のシミュレーターの中では創発などと呼ぶわけですが)
会社も、まさしく複雑なシステムです。そこには、社員の能力の総和に留まらない創発が起こる可能性があると考えています。このような創発における現象に挑むのが、弊社が扱っている経営・人事シミュレーターです。
http://www4.kke.co.jp/mhrc/staff_sim.html
話を戻しますが、今回の東日本大震災の復興に向けて、社会貢献的な視点でも我々が持っているエンジニアリングを提供しよう。ということです。実は、同様のことは社員向けメルマガにも書かれているのですが。
自分は、比較的営業に近い仕事を続けてきて、当室に来て1年も経たないと言う中では、エンジニアリングとして誇れるスキルというものは中々難しいのですが、個人的な思いとしては、前述のような取組に積極的に携わりたいなあと思った次第です。
そのような社会貢献を続けるためには、やはり一程度の利益を稼ぐことも必要なわけですが。会社は公共団体ではありませんので。そのために、ますます顧客企業の役に立つエンジニアリングを提供していかなければ、と気持ちが引き締まりました。検索から来た方は宜しければホームページもご覧下さい。
経営人事ソリューション室
http://www4.kke.co.jp/mhrc/index.html
会社のホームページ
http://www.kke.co.jp/
(Y.Nobuka)
内部情報についてはコメントできませんが、最後の弊社社長の総括に関してコメントを書きます。
(※わたしが勝手に感銘を受けた箇所ということです)
今回の東日本大地震における福島原発の問題では、建屋の地震検討はしていました。津波の検討はしていました。と、個別事象の検討しか行われていない。しかし、実際の現状は複合的で個々の事象の総和からは予想出来ない結果を起こすわけです(これを、複雑系のシミュレーターの中では創発などと呼ぶわけですが)
会社も、まさしく複雑なシステムです。そこには、社員の能力の総和に留まらない創発が起こる可能性があると考えています。このような創発における現象に挑むのが、弊社が扱っている経営・人事シミュレーターです。
http://www4.kke.co.jp/mhrc/staff_sim.html
話を戻しますが、今回の東日本大震災の復興に向けて、社会貢献的な視点でも我々が持っているエンジニアリングを提供しよう。ということです。実は、同様のことは社員向けメルマガにも書かれているのですが。
自分は、比較的営業に近い仕事を続けてきて、当室に来て1年も経たないと言う中では、エンジニアリングとして誇れるスキルというものは中々難しいのですが、個人的な思いとしては、前述のような取組に積極的に携わりたいなあと思った次第です。
そのような社会貢献を続けるためには、やはり一程度の利益を稼ぐことも必要なわけですが。会社は公共団体ではありませんので。そのために、ますます顧客企業の役に立つエンジニアリングを提供していかなければ、と気持ちが引き締まりました。検索から来た方は宜しければホームページもご覧下さい。
経営人事ソリューション室
http://www4.kke.co.jp/mhrc/index.html
会社のホームページ
http://www.kke.co.jp/
(Y.Nobuka)
2011/04/05
我々がしたいこと
わたしのボスでもある、秋元が書いた「サービス提供の思想」は、当室が立ち上がった2008年頃に書かれたものなので、改めて、以下に簡潔にまとめてみました。
株式会社構造計画研究所 経営人事ソリューション室が目指すものは、考える人事の良きパートナーになることです。積極的に支援をする黒子役とも表現できます。
その思想背景は、経営や人事の問題とは、要因間の関係が複雑で分かりにくいものである、ということです。つまり、目に見える(起こった)問題に対してだけ対処をしていても十分ではない、ということです。
そして、状況は刻一刻と変わります。つまり、外部にコンサルティングをして貰っても、いずれは陳腐化してしまうということです。結局は、現場である人事の方々が考えないといけないのです。しかし、何から手をつけて良いか分からない。××のデータ分析が必要だが、詳しく分からない。複雑な関係性を持つ要因間の相互影響を考慮したシミュレーションをしたい。
などのような、問題があります。そのような問題を解決するお手伝いをしたいのです。
当社風に言いますと、経営・人事の方の意思決定を支援する、ということになります。下記のものと合わせてお読みください。
(2/14 サービス提供の思想)http://kke-keieijinji.blogspot.com/2011/02/blog-post_14.html
(Y.Nobuka)
株式会社構造計画研究所 経営人事ソリューション室が目指すものは、考える人事の良きパートナーになることです。積極的に支援をする黒子役とも表現できます。
その思想背景は、経営や人事の問題とは、要因間の関係が複雑で分かりにくいものである、ということです。つまり、目に見える(起こった)問題に対してだけ対処をしていても十分ではない、ということです。
そして、状況は刻一刻と変わります。つまり、外部にコンサルティングをして貰っても、いずれは陳腐化してしまうということです。結局は、現場である人事の方々が考えないといけないのです。しかし、何から手をつけて良いか分からない。××のデータ分析が必要だが、詳しく分からない。複雑な関係性を持つ要因間の相互影響を考慮したシミュレーションをしたい。
などのような、問題があります。そのような問題を解決するお手伝いをしたいのです。
当社風に言いますと、経営・人事の方の意思決定を支援する、ということになります。下記のものと合わせてお読みください。
(2/14 サービス提供の思想)http://kke-keieijinji.blogspot.com/2011/02/blog-post_14.html
(Y.Nobuka)
2011/04/01
優秀な社員はいかにして作られるのか?
4月1日です。エイプリルフールです。入社式の会社も多いでしょうね。
弊社でもフレッシュマンが20名加わりました。
これから社会で、会社で新しいことに挑戦するぞ!という気概に満ちており、こちらまで元気を頂くような気分です。
毎年のことながら、良いものです。
さて、今日はあるコンサルタント会社へ訪問しました。業界では大手です。
外資系では無いのですが、完全な成果主義で、毎年の業績が上がらないと50歳になっても昇格も昇給も見込めないようです。
社員数などは、出入りの結果という意識が強いのか、将来的な社員動態には全く興味が無いとのこと。確かに、50歳になっても低賃金に抑えられるということは、無駄飯を食べている人がいないということですからね。
(恐らく、一人一人の社員が、自分が稼いだ分に見合った給料を貰っており、コンサルタントの集合体という形態なのでしょう)
ですので、本日会った管理本部の方も、リーダークラスは管理本部と同時に、自身も稼ぐプロフィットセンターでもあると言われていました。稼ぐ管理部門ですね。興味深いです。
当室に来るまで、わたしはメーカーの設計・開発の方と主に付き合っておりましたので、このような話は新鮮なものがありました。もちろん、知識として知ってはいたわけですが。。。
ただ、大手メーカーでも言われていて、コンサル会社でも言われていた、共通する興味があります。
それは、結果として優秀であったり、会社を支えるような社員というのは、どのようなキャリアパスを通っているのかを知りたい。というものでした。
そして、弊社では、以前よりこのようなキャリアパスの追跡(もっと言えば、会社全体の動態を捉えること)に必要性を感じ、それを可能に出来るツールを開発しようとしております。このようなものが、多くの人事部の方のお役にたつのであれば嬉しいなと感じました。
(Y.Nobuka)
弊社でもフレッシュマンが20名加わりました。
これから社会で、会社で新しいことに挑戦するぞ!という気概に満ちており、こちらまで元気を頂くような気分です。
毎年のことながら、良いものです。
さて、今日はあるコンサルタント会社へ訪問しました。業界では大手です。
外資系では無いのですが、完全な成果主義で、毎年の業績が上がらないと50歳になっても昇格も昇給も見込めないようです。
社員数などは、出入りの結果という意識が強いのか、将来的な社員動態には全く興味が無いとのこと。確かに、50歳になっても低賃金に抑えられるということは、無駄飯を食べている人がいないということですからね。
(恐らく、一人一人の社員が、自分が稼いだ分に見合った給料を貰っており、コンサルタントの集合体という形態なのでしょう)
ですので、本日会った管理本部の方も、リーダークラスは管理本部と同時に、自身も稼ぐプロフィットセンターでもあると言われていました。稼ぐ管理部門ですね。興味深いです。
当室に来るまで、わたしはメーカーの設計・開発の方と主に付き合っておりましたので、このような話は新鮮なものがありました。もちろん、知識として知ってはいたわけですが。。。
ただ、大手メーカーでも言われていて、コンサル会社でも言われていた、共通する興味があります。
それは、結果として優秀であったり、会社を支えるような社員というのは、どのようなキャリアパスを通っているのかを知りたい。というものでした。
そして、弊社では、以前よりこのようなキャリアパスの追跡(もっと言えば、会社全体の動態を捉えること)に必要性を感じ、それを可能に出来るツールを開発しようとしております。このようなものが、多くの人事部の方のお役にたつのであれば嬉しいなと感じました。
(Y.Nobuka)
2011/03/29
コーチング
3月8日に参加したヒューマンイノベーション・フォーラムで講演をされていた、コーチ・エィの担当者に会いました。
株式会社コーチ・エィ
http://www.coacha.com/
3月10日の記事に書きましたが、社長の講演はなかなかのものでした。
今回はコーチングについて詳しく聞くことが出来ました。
話をさせて頂いた方もコーチの資格をお持ちで、非常に話しやすい印象を受けました。
また、個人的に以前より疑問に感じていたことについても、なんとなくコーチングを受けられました。
コーチング自体にも興味はあったので、個人的にはこういったことも勉強をしたいと感じました。
弊社の組織調査のサービス(RICOS)の話をしている際に、「データは取っているが、何が問題なのかが分からない」というお客様は多い。という話題になりました。
弊社のRICOSであれば、これを統計的手法を用いて明らかにしていきますが、先方もコーチング(問いかけ)を通じて結果と指標の相関を見せてあげることで、気付きを与えるということで、似ているなと感じました。
良いビジネスパートナーになれそうでもあるし、コーチングという意味では弊社としては先方の顧客にもなれるわけです。これを機会に何か良い方向に進められるようにしたいです。
(Y.Nobuka)
株式会社コーチ・エィ
http://www.coacha.com/
3月10日の記事に書きましたが、社長の講演はなかなかのものでした。
今回はコーチングについて詳しく聞くことが出来ました。
話をさせて頂いた方もコーチの資格をお持ちで、非常に話しやすい印象を受けました。
また、個人的に以前より疑問に感じていたことについても、なんとなくコーチングを受けられました。
コーチング自体にも興味はあったので、個人的にはこういったことも勉強をしたいと感じました。
弊社の組織調査のサービス(RICOS)の話をしている際に、「データは取っているが、何が問題なのかが分からない」というお客様は多い。という話題になりました。
弊社のRICOSであれば、これを統計的手法を用いて明らかにしていきますが、先方もコーチング(問いかけ)を通じて結果と指標の相関を見せてあげることで、気付きを与えるということで、似ているなと感じました。
良いビジネスパートナーになれそうでもあるし、コーチングという意味では弊社としては先方の顧客にもなれるわけです。これを機会に何か良い方向に進められるようにしたいです。
(Y.Nobuka)
2011/03/16
【お知らせ】東北地方太平洋沖地震の影響に関して
このたびの東北地方太平洋沖地震および、長野県北部・静岡県東部を震源とする地震により被災されたみなさまに、心よりお見舞い申し上げます。1日も早い復旧を心よりお祈り申し上げます。
■業務の状況について
通常通り営業しております。
計画停電地域外のため、営業時間も通常通りです。
■サポートについて
通常通り行っていますが、状況によって遅延する場合がございますのでご了承ください。
お客様には大変ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
■会社ホームページ
http://www.kke.co.jp/topics/2011_0316.html
■お問い合わせ先
株式会社構造計画研究所 経営人事ソリューション室
TEL:03-5342-1397 FAX:03-5342-1398
E-mail: mhrc@kke.co.jp
〒164-0011 東京都中野区中央4-5-3
製品・サービス: http://www.kke.co.jp/mhrc/
■業務の状況について
通常通り営業しております。
計画停電地域外のため、営業時間も通常通りです。
■サポートについて
通常通り行っていますが、状況によって遅延する場合がございますのでご了承ください。
お客様には大変ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
■会社ホームページ
http://www.kke.co.jp/topics/2011_0316.html
■お問い合わせ先
株式会社構造計画研究所 経営人事ソリューション室
TEL:03-5342-1397 FAX:03-5342-1398
E-mail: mhrc@kke.co.jp
〒164-0011 東京都中野区中央4-5-3
製品・サービス: http://www.kke.co.jp/mhrc/
2011/03/10
ヒューマンイノベーション・フォーラム
東洋経済新報社主催の「ヒューマンイノベーション・フォーラム」に参加しました。
https://toyokeizai.smartseminar.jp/public/seminar/view/24
グローバル時代に向けた「人と組織」の新しい形 というタイトルでした。以下、講演順に感想など。
■日本マイクロソフト株式会社 「これからの人材育成と組織改革」
講演者の樋口社長は、新浪氏とハーバードビジネススクールでの同級生だそうです。樋口氏個人の経歴が興味深かったです。ヒューレッドパッカード→ダイエー→現職
確実に仕事を遂行される、堅実な雰囲気を感じました。
ダイエー時代のエピソードを交えながらの話はなかなか面白かったです。
変革できるリーダー像として
戦略・実行力 + 社員力 + 健全なる企業文化
を上げていました。世界的視野においては、文化間の距離を埋める人材の必要性を訴えており、ダイバーシティ(多様性)が重要ということで、それ(異分子注入)はイノベーションにも通ずるというご指摘。
■アルー株式会社 「エンゲージメント経営が組織を変える」
エンゲージメントとは、モチベーション+コミットメントとのこと。
従業員満足度は、直接、財務諸表の改善や受注拡大にはつながらない。繋がるのは、エンゲージメントだ、というのが主張でした。
指標は測定できるものにする。財務諸表などに繋がる指標を使うという指摘は一理あります。
■HRプロ株式会社 「グローバル新時代、日本新卒採用はいかに変われるか」
昨今言われるような、新卒採用の内定率や一括採用の問題、採用活動を遅らせることなど、を取り上げつつ、問題の本質はそこなのか?という投げかけをされていたのは良かったです。産学連携が大事だと言う指摘は納得です。
企業が大学側にリクルートをし、学生も大学を通じての会社探しをしなさい。ということで、就職のナビサイトでは、どうしても注目が大手に集まってしまう。それは不公平だと論じていました。
しかし、名も知られていない中小企業こそ、このようなナビに登録する価値があるはずだと思いますが(このような場が無ければ、知らしめる機会が無い)
ナビはしょせん、場です。大手が強すぎると嘆くのでは無く、限られた中で何とか頑張るしか無いのでしょう(弊社も同じで採用には力を入れております)
■株式会社ローソン 「成長のための人財育成」
本講演を聞いて、ローソンファンになりました。というぐらいに、思いのある講演でした。
「イノベーション」は競争により作られ、2000年までは「これまでに無いサービス」を作ることでコンビニは成長してきた。
しかし、量の拡大は飽和状態に陥り、このままではコンビニ業態は衰退していく。
その中で、コンビニが生き残る道は地域への同質化というご指摘。そのためには、本部からのオペレーションではダメで、地域の店長一人一人が考えて動ける社員であることが必要。
ということを、社長就任時より考え、そのような社員が育つための研修などに力を入れてきた、というエピソードは秀逸。
このような取組が、プレミアムロールケーキの開発に繋がり、様々な形態の新ローソンを誕生させ、これらの収益率は相当のものらしい(その陰には沢山の失敗もあったということだった)
印象的なのは、失敗はさせてなんぼ。行動がなければ仕方無い。
という点でした。他方、製造業の多くを回っていると聞こえてくるのは「開発期間が短くなり、新人に適度な失敗をさせる余裕が無い」という現場の悲痛な声です。
結局、トップにこの意識が無ければ、上手く回らないということの好例なのかも知れません。
ローソンに転職したいと本気で思いました。これだけの、研修準備と実績を積むための場が用意されている企業も少ないのでは?知らないだけかもですが。
意外だったのは、2008年から外国人の採用を拡大したのは、海外展開を狙ったことでは無く、ダイバーシティによる「イノベーション」の実行だったとのこと。異分子によるイノベーションの考え方は樋口社長と同じですね。これぞハーバード流?
北陸と東京との比較なども面白かった。北陸は祖父母が一緒に暮らしており、夫婦共働きが多い→だから子供手当は不要。それよりも、高齢者が元気に孫の世話が出来る状態を作ることが大事。他方、東京は保育園などの施設が足りていないために、片親が仕事をせずに家で子供の面倒を見ない状態にある。だから、保育園施設の拡充が大切。地域によって特色が違うわけです。ローソンでは道州制を取り入れて、日本を7つの地域に分けているそうです。
■株式会社コーチ・エィ 「組織改革に向けたリーダー育成」
考えるとは何か? この問いが全てかなと感じました。最近読んだ本の中で、「優れた問いは優れた答えに勝る」という記述があり、繋がりました。
つまり、回答が与えられた瞬間に思考停止に陥る可能性が高いわけです。
このマネージメントが正しい。と思っているマネージャーほど危険であり、マネージメントにはゴールは無くて、常に「良いマネージメントとは何か?」を問いかけることが出来るマネージャーが優秀なマネージャーでは無いか?という投げかけには同感です。
弊社が目指す、新しい人事部像もこれに近いと思います。常に、解決策を疑い、課題を疑い、課題の背景にあるものを疑う。
■パネルディスカッション
AGCとコマツとP&Gの方々がパネラーでした。
三社三様ではありましたが、プロフェッショナル、イノベーション、ダイバーシティというのは共通していました。
特にコマツの「居甲斐(コマツにいて良かった)」という考え方は共感を持てました。
日本企業であることを理解した上で、上手に海外へ同質化している姿が見えました。
■まとめ
考えることが出来る人材がキーです。
弊社でやろうとしていることも「考える人事マン」のお手伝いをすること。と言い換えられると感じました。
そして組織の在り方、人事の在り方に正答は無くて、常に「良い組織とは?」「良い人事とは?」ということを問い続けられることが大事なのでは無いかと強く感じました。
一緒に問いを考えたり、答えに至るプロセスを提供したり、という形で関わることが出来ればと考えます。
(Y.Nobuka)
https://toyokeizai.smartseminar.jp/public/seminar/view/24
グローバル時代に向けた「人と組織」の新しい形 というタイトルでした。以下、講演順に感想など。
■日本マイクロソフト株式会社 「これからの人材育成と組織改革」
講演者の樋口社長は、新浪氏とハーバードビジネススクールでの同級生だそうです。樋口氏個人の経歴が興味深かったです。ヒューレッドパッカード→ダイエー→現職
確実に仕事を遂行される、堅実な雰囲気を感じました。
ダイエー時代のエピソードを交えながらの話はなかなか面白かったです。
変革できるリーダー像として
戦略・実行力 + 社員力 + 健全なる企業文化
を上げていました。世界的視野においては、文化間の距離を埋める人材の必要性を訴えており、ダイバーシティ(多様性)が重要ということで、それ(異分子注入)はイノベーションにも通ずるというご指摘。
■アルー株式会社 「エンゲージメント経営が組織を変える」
エンゲージメントとは、モチベーション+コミットメントとのこと。
従業員満足度は、直接、財務諸表の改善や受注拡大にはつながらない。繋がるのは、エンゲージメントだ、というのが主張でした。
指標は測定できるものにする。財務諸表などに繋がる指標を使うという指摘は一理あります。
■HRプロ株式会社 「グローバル新時代、日本新卒採用はいかに変われるか」
昨今言われるような、新卒採用の内定率や一括採用の問題、採用活動を遅らせることなど、を取り上げつつ、問題の本質はそこなのか?という投げかけをされていたのは良かったです。産学連携が大事だと言う指摘は納得です。
企業が大学側にリクルートをし、学生も大学を通じての会社探しをしなさい。ということで、就職のナビサイトでは、どうしても注目が大手に集まってしまう。それは不公平だと論じていました。
しかし、名も知られていない中小企業こそ、このようなナビに登録する価値があるはずだと思いますが(このような場が無ければ、知らしめる機会が無い)
ナビはしょせん、場です。大手が強すぎると嘆くのでは無く、限られた中で何とか頑張るしか無いのでしょう(弊社も同じで採用には力を入れております)
■株式会社ローソン 「成長のための人財育成」
本講演を聞いて、ローソンファンになりました。というぐらいに、思いのある講演でした。
「イノベーション」は競争により作られ、2000年までは「これまでに無いサービス」を作ることでコンビニは成長してきた。
しかし、量の拡大は飽和状態に陥り、このままではコンビニ業態は衰退していく。
その中で、コンビニが生き残る道は地域への同質化というご指摘。そのためには、本部からのオペレーションではダメで、地域の店長一人一人が考えて動ける社員であることが必要。
ということを、社長就任時より考え、そのような社員が育つための研修などに力を入れてきた、というエピソードは秀逸。
このような取組が、プレミアムロールケーキの開発に繋がり、様々な形態の新ローソンを誕生させ、これらの収益率は相当のものらしい(その陰には沢山の失敗もあったということだった)
印象的なのは、失敗はさせてなんぼ。行動がなければ仕方無い。
という点でした。他方、製造業の多くを回っていると聞こえてくるのは「開発期間が短くなり、新人に適度な失敗をさせる余裕が無い」という現場の悲痛な声です。
結局、トップにこの意識が無ければ、上手く回らないということの好例なのかも知れません。
ローソンに転職したいと本気で思いました。これだけの、研修準備と実績を積むための場が用意されている企業も少ないのでは?知らないだけかもですが。
意外だったのは、2008年から外国人の採用を拡大したのは、海外展開を狙ったことでは無く、ダイバーシティによる「イノベーション」の実行だったとのこと。異分子によるイノベーションの考え方は樋口社長と同じですね。これぞハーバード流?
北陸と東京との比較なども面白かった。北陸は祖父母が一緒に暮らしており、夫婦共働きが多い→だから子供手当は不要。それよりも、高齢者が元気に孫の世話が出来る状態を作ることが大事。他方、東京は保育園などの施設が足りていないために、片親が仕事をせずに家で子供の面倒を見ない状態にある。だから、保育園施設の拡充が大切。地域によって特色が違うわけです。ローソンでは道州制を取り入れて、日本を7つの地域に分けているそうです。
■株式会社コーチ・エィ 「組織改革に向けたリーダー育成」
考えるとは何か? この問いが全てかなと感じました。最近読んだ本の中で、「優れた問いは優れた答えに勝る」という記述があり、繋がりました。
つまり、回答が与えられた瞬間に思考停止に陥る可能性が高いわけです。
このマネージメントが正しい。と思っているマネージャーほど危険であり、マネージメントにはゴールは無くて、常に「良いマネージメントとは何か?」を問いかけることが出来るマネージャーが優秀なマネージャーでは無いか?という投げかけには同感です。
弊社が目指す、新しい人事部像もこれに近いと思います。常に、解決策を疑い、課題を疑い、課題の背景にあるものを疑う。
■パネルディスカッション
AGCとコマツとP&Gの方々がパネラーでした。
三社三様ではありましたが、プロフェッショナル、イノベーション、ダイバーシティというのは共通していました。
特にコマツの「居甲斐(コマツにいて良かった)」という考え方は共感を持てました。
日本企業であることを理解した上で、上手に海外へ同質化している姿が見えました。
■まとめ
考えることが出来る人材がキーです。
弊社でやろうとしていることも「考える人事マン」のお手伝いをすること。と言い換えられると感じました。
そして組織の在り方、人事の在り方に正答は無くて、常に「良い組織とは?」「良い人事とは?」ということを問い続けられることが大事なのでは無いかと強く感じました。
一緒に問いを考えたり、答えに至るプロセスを提供したり、という形で関わることが出来ればと考えます。
(Y.Nobuka)
2011/03/07
ミドルの対話型勉強法について
「ミドルの対話型勉強法―組織を育て、自分を伸ばす」 徳岡晃一郎(著)
http://www.amazon.co.jp/dp/4478006148/
著者の徳岡さんとは、会社として以前から付き合いがあり、わたし個人としては先日初めてお会いしました。
その中で本書をご紹介頂き読んでみました。徳岡さん自身は人当たりが良く、現場経験の豊富な方という印象を受けました。
本書のコンセプトではありませんが、まさしく、対話を通じて自分の考えが整理され、目から鱗の思いでした。まさしく、人との出会いです。
■■■■■■(以下感想)■■■■■■■■■■■■
ミドル層の疲弊や職場のメンタルヘルス問題(それを引き起こしている状況)が組織を不活性化させています。社員一人一人が、何を考えて、組織をどのように見ているのか、それらはどのように繋がっているのか、このような構造を把握していかないと根本の解決は出来ないのでは無いでしょうか。
本書を読んで、「自分のマネジメント」と「場のマネジメント」を上手に融合することが、組織の活性化に繋がる、というように感じました。「場のマネジメント」だけでは、コミュニケーションの「場」を作ったけど形骸化した、という問題が起きます。これを回避するために、社員一人一人が「自分をマネジメント」出来ていることが大切となってくるのでは無いでしょうか。日々の業務に追われ、課題を認識しつつもその解決策をゆっくり考える時間も、やり方も分からない。本書はそんなミドルのために書かれています。
第一章では内省の大事さが書かれ、第四章では、インプットとアウトプットの具体的な方法として「情報デザインフレーム」と「書評ライティング」が紹介されています。
わたしも早速「書評ライティング」をこのように試していますが、なかなか難しいです。著者自身の書評例も詳しく記述されていまして、これは非常に勉強になりました。「情報デザインフレーム」はやっている人はやっている、ことだと思いますが、まだの方は是非実践されることをお勧めします。
第二章、第三章では「場のマネジメント」として対話セッションの紹介があります。
これも、話題ネタなど面白い情報が紹介されていて参考になりました。ただ、こういった思考になれていない職場でいきなりやろうとしても難しい側面もあるかも知れません。それこそ、タバコ部屋など雑談の中で上手く出来ると良いキッカケになるのでは無いでしょうか。
本書はミドル層に向けてのもので、確かに、今思い悩んでいる方にはズバリと響く内容でしょう。しかし、20代で仕事もそれなりに覚えて来て、次のステップへ進もうとしている若手社員でも十分に読んで、実践する価値があります。若い時から、こういうことを意識できると、まさしく共創リーダーになれることでしょう。それは、会社にとっても自分にとっても大きな財産だと思います。
このような意識を持った社員が増えると、自然と組織は活性化してくるのでしょう。そのためには、今いる社員がどのような意識を持っているのかを調査する必要があります。最後は宣伝となりますが、構造計画研究所 経営人事ソリューション室では、このような意識の構造を把握するためのサービスもおこなっております。詳しくは以下をご覧ください。
http://www4.kke.co.jp/mhrc/service04.html
(Y.Nobuka)
http://www.amazon.co.jp/dp/4478006148/
著者の徳岡さんとは、会社として以前から付き合いがあり、わたし個人としては先日初めてお会いしました。
その中で本書をご紹介頂き読んでみました。徳岡さん自身は人当たりが良く、現場経験の豊富な方という印象を受けました。
本書のコンセプトではありませんが、まさしく、対話を通じて自分の考えが整理され、目から鱗の思いでした。まさしく、人との出会いです。
■■■■■■(以下感想)■■■■■■■■■■■■
ミドル層の疲弊や職場のメンタルヘルス問題(それを引き起こしている状況)が組織を不活性化させています。社員一人一人が、何を考えて、組織をどのように見ているのか、それらはどのように繋がっているのか、このような構造を把握していかないと根本の解決は出来ないのでは無いでしょうか。
本書を読んで、「自分のマネジメント」と「場のマネジメント」を上手に融合することが、組織の活性化に繋がる、というように感じました。「場のマネジメント」だけでは、コミュニケーションの「場」を作ったけど形骸化した、という問題が起きます。これを回避するために、社員一人一人が「自分をマネジメント」出来ていることが大切となってくるのでは無いでしょうか。日々の業務に追われ、課題を認識しつつもその解決策をゆっくり考える時間も、やり方も分からない。本書はそんなミドルのために書かれています。
第一章では内省の大事さが書かれ、第四章では、インプットとアウトプットの具体的な方法として「情報デザインフレーム」と「書評ライティング」が紹介されています。
わたしも早速「書評ライティング」をこのように試していますが、なかなか難しいです。著者自身の書評例も詳しく記述されていまして、これは非常に勉強になりました。「情報デザインフレーム」はやっている人はやっている、ことだと思いますが、まだの方は是非実践されることをお勧めします。
第二章、第三章では「場のマネジメント」として対話セッションの紹介があります。
これも、話題ネタなど面白い情報が紹介されていて参考になりました。ただ、こういった思考になれていない職場でいきなりやろうとしても難しい側面もあるかも知れません。それこそ、タバコ部屋など雑談の中で上手く出来ると良いキッカケになるのでは無いでしょうか。
本書はミドル層に向けてのもので、確かに、今思い悩んでいる方にはズバリと響く内容でしょう。しかし、20代で仕事もそれなりに覚えて来て、次のステップへ進もうとしている若手社員でも十分に読んで、実践する価値があります。若い時から、こういうことを意識できると、まさしく共創リーダーになれることでしょう。それは、会社にとっても自分にとっても大きな財産だと思います。
このような意識を持った社員が増えると、自然と組織は活性化してくるのでしょう。そのためには、今いる社員がどのような意識を持っているのかを調査する必要があります。最後は宣伝となりますが、構造計画研究所 経営人事ソリューション室では、このような意識の構造を把握するためのサービスもおこなっております。詳しくは以下をご覧ください。
http://www4.kke.co.jp/mhrc/service04.html
(Y.Nobuka)
2011/03/02
選択理論心理学
前回の記事で書いた第6回HRカンファレンスで講演を聞いた、レアリゼの担当者と会いました。
株式会社レアリゼ
http://www.realiser.co.jp/
こちらの会社は、選択理論心理学、というものを背景に、意識改革とコミュニケーションスキルに関する教育研修をされているようです。
社員に関わる問題を、スキル研修だけで解決するのではなく、意識改革(ヒューマンスキルOSのバージョンアップと表現されていました)が必要というのは最もなご指摘です。
弊社でも、表面的な課題解決に終始するのではなく、その根本を捉えようとか、個々に存在する良いソリューションをどのように利用していくかをデザインしよう。とか、そういう話をしているので通ずるものを感じました。
先方とは今後も定期的な情報交換を通して、人、組織、社会が幸せになれる、そんな会社作りを支援出来たら良いです。
最後に「選択理論の宣伝」
「クオリティスクールに学ぶこれからの人材教育フォーラム」
教育現場で、このような取組を始められた神奈川県立相模向陽館高校のお話です。
http://ct-minato.jugem.jp/?eid=19
大学で心理学を専攻していた身としては、非常に興味深いです。
(Y.Nobuka)
株式会社レアリゼ
http://www.realiser.co.jp/
こちらの会社は、選択理論心理学、というものを背景に、意識改革とコミュニケーションスキルに関する教育研修をされているようです。
社員に関わる問題を、スキル研修だけで解決するのではなく、意識改革(ヒューマンスキルOSのバージョンアップと表現されていました)が必要というのは最もなご指摘です。
弊社でも、表面的な課題解決に終始するのではなく、その根本を捉えようとか、個々に存在する良いソリューションをどのように利用していくかをデザインしよう。とか、そういう話をしているので通ずるものを感じました。
先方とは今後も定期的な情報交換を通して、人、組織、社会が幸せになれる、そんな会社作りを支援出来たら良いです。
最後に「選択理論の宣伝」
「クオリティスクールに学ぶこれからの人材教育フォーラム」
教育現場で、このような取組を始められた神奈川県立相模向陽館高校のお話です。
http://ct-minato.jugem.jp/?eid=19
大学で心理学を専攻していた身としては、非常に興味深いです。
(Y.Nobuka)
2011/03/01
【お知らせ】サイトを新装しました
株式会社構造計画研究所 経営人事ソリューション室では、これまで人事分野に科学的視点を提供しよう!という思いのもと、様々な活動を続けてきました。
制度コンサルティングや人事シミュレーターなどをご紹介する中で、我々が目指しているものが、まだまだ世間で一般化されていないことを知りました。知識創造社会と呼ばれる、人が付加価値を生むような状況になると、これまでと同じような人事制度では必ず不具合が出てきます。
また、このように社会(環境)の変化によって、良い組織とは移ろいゆくものだと考えます。大事なことは、常に「良い組織とは何か?」を自問自答し、成長をしていけることでは無いでしょうか。
このような思いを今後も広く知って頂くために、ホームページをリニューアルしました。
自分で考え、成長できる組織を目指す一歩として、自分のことを深く(内部構造まで)知ることが大事だと考えます。
それを実現するためのサービスが下記のRICOS(組織調査)です。
http://www4.kke.co.jp/mhrc/ricos/index.html
これからも、経営人事ソリューション室をどうぞ宜しくお願い申し上げます。
制度コンサルティングや人事シミュレーターなどをご紹介する中で、我々が目指しているものが、まだまだ世間で一般化されていないことを知りました。知識創造社会と呼ばれる、人が付加価値を生むような状況になると、これまでと同じような人事制度では必ず不具合が出てきます。
また、このように社会(環境)の変化によって、良い組織とは移ろいゆくものだと考えます。大事なことは、常に「良い組織とは何か?」を自問自答し、成長をしていけることでは無いでしょうか。
このような思いを今後も広く知って頂くために、ホームページをリニューアルしました。
自分で考え、成長できる組織を目指す一歩として、自分のことを深く(内部構造まで)知ることが大事だと考えます。
それを実現するためのサービスが下記のRICOS(組織調査)です。
http://www4.kke.co.jp/mhrc/ricos/index.html
これからも、経営人事ソリューション室をどうぞ宜しくお願い申し上げます。
2011/02/28
第6回HRカンファレンス参加
2011年2月16日(水) 第6回HRカンファレンスに参加しました。
http://jinjibu.jp/hrc06/
今回は「組織を活性化させる人事戦略」というタイトルでした。
基調講演の東大 中原先生の話は分かりやすく面白いものでした。
組織を活性化するという言葉は、Magic Wordであり、メタファだという指摘がありました。
メタファであるとは、組織という主語は本来おかしくて、複数の社員の集まりが組織でるということ。
組織が活性化するとは、複数の社員が活性化するということです。
Magic Wordということは、組織を活性化すると言った時に思考停止に陥りやすいということです。
そもそも組織が活性化した状態とはどんなものでしょうか。
定義が明確じゃないんですよね。イメージする者が人それぞれです。
部門間の風通しが良いとか、挨拶が元気良いとか、業績が上がっているとか。
表出している課題に個別の対策を立てるのでは無くて、組織が不活性になっている真因を掴むことこそが重要では無いかと言われておりました。
本講演では、以下の2つを大事な要素として抽出されていました。
①職場メンバーがコミュニケーションしあい、目的価値を共有すること
②職場メンバーが能動的に挑戦を行い、成長を実感できる
確かに、これらが満たされた職場は非常に働き甲斐がありあそうです。
目的価値の共有や成長の実感も、人によってそれぞれなので、短期的な分かりやすい処方箋だけでなく、全体像を捉えた上での対策も大事になりますね。
特別講演は3つありまして、わたしは株式会社レアリゼの「創造性を発揮する組織を創るための4ステップ」に参加しました。
結論は、以下の通り。
①自分1人で欲求を満たす
②良好なコミュニケーション
③問題解決の話し合い
④創造を生む仕掛け
第一ステップは選択理論に基づく、5つの基本欲求の充足です。
http://www.choicetheory.jp/about/about1.html
結局、個々人が一個体として満足していなければ、何をやっても意味が無いということなのかと理解しました。
講演では時間が無くて語らなかったのですが、ボスマネジメント(外的統制)から、リードマネジメント(内的統制)にするのが、キーのようです。
いずれにしても、組織を顔の見えない社員の集まりとして考えているうちは、組織の本質的課題を掴むことは難しいと言えそうです。
唯一解は無く、組織毎に答えは違います。その答えを探すヒントは組織調査に求めることが出来そうです。
(Y.Nobuka)
2011/02/21
第1回新商品開発のためのチャンス発見ワークショップ
2011年2月18日(金) スマートシティを題材にした「新商品開発のためのチャンス発見ワークショップ」を名古屋で初開催しました。参加者は11名でした。
【目的】
異業種交流をベースにイノベーションを実現する手法である「異業種イノベーションゲーム」を使って、モノづくりの本場である中部地区において、業種や商品ジャンルを越えた新商品・新サービス開発を促進することを目指しました。
【異業種イノベーションゲームとは】
新商品・新サービス開発の種となる要素技術や将来出てくるであろう新たなる需要の関係性をマップとして提示し、様々な業種の異なった背景を持つ人たちを集め、起業家と消費者に分かれたゲーム形式のワークショップを通じて、隠れたニーズや新サービスのアイデアを深堀りし、ビジネスチャンスを発見する手法です。
※「イノベーションゲーム」は、東京大学大学院 システム創成学専攻 大澤幸生教授の登録商標です。
【ワークショップの内容】
起業家3名と消費者に分かれて、下のマップを見ながら、新商品・新サービスのアイデア出しを行いました。
起業家はそれぞれ「RF-ID」、「淡水化技術」、「インターネット家電」の要素技術(ゲームカード)をコアにアイデア出しを行うという流れが序盤にありました。次に、消費者から提案されたニーズが呼び水となり、より生活に密着したアイデアが次々と出されました。さらに、自然発生的に起業家同士の連携や起業家と消費者が共に考える商品開発が行われ、最終的には30を超える新商品・新サービスのアイデアでマップ(下図)が埋め尽くされました。
初めての試みでしたが、こちらが想像していた以上に盛り上がり、議論も尽きないという感じでした。
なお、参加者の皆様からはゲームの改善案とまた参加してみたいとの声を多く頂きました。第2回目ワークショップ開催についても鋭意検討中です。ご興味のある方は、下記ホームページよりお問い合わせください。
http://www4.kke.co.jp/mhrc/index.html
(Y.Nobuka)
【目的】
異業種交流をベースにイノベーションを実現する手法である「異業種イノベーションゲーム」を使って、モノづくりの本場である中部地区において、業種や商品ジャンルを越えた新商品・新サービス開発を促進することを目指しました。
【異業種イノベーションゲームとは】
新商品・新サービス開発の種となる要素技術や将来出てくるであろう新たなる需要の関係性をマップとして提示し、様々な業種の異なった背景を持つ人たちを集め、起業家と消費者に分かれたゲーム形式のワークショップを通じて、隠れたニーズや新サービスのアイデアを深堀りし、ビジネスチャンスを発見する手法です。
※「イノベーションゲーム」は、東京大学大学院 システム創成学専攻 大澤幸生教授の登録商標です。
【ワークショップの内容】
起業家3名と消費者に分かれて、下のマップを見ながら、新商品・新サービスのアイデア出しを行いました。
起業家はそれぞれ「RF-ID」、「淡水化技術」、「インターネット家電」の要素技術(ゲームカード)をコアにアイデア出しを行うという流れが序盤にありました。次に、消費者から提案されたニーズが呼び水となり、より生活に密着したアイデアが次々と出されました。さらに、自然発生的に起業家同士の連携や起業家と消費者が共に考える商品開発が行われ、最終的には30を超える新商品・新サービスのアイデアでマップ(下図)が埋め尽くされました。
初めての試みでしたが、こちらが想像していた以上に盛り上がり、議論も尽きないという感じでした。
なお、参加者の皆様からはゲームの改善案とまた参加してみたいとの声を多く頂きました。第2回目ワークショップ開催についても鋭意検討中です。ご興味のある方は、下記ホームページよりお問い合わせください。
http://www4.kke.co.jp/mhrc/index.html
(Y.Nobuka)
2011/02/14
大澤先生
昨年より、「チャンス発見」なる概念を提唱されている東京大学の大澤先生と共同研究をさせて頂いています。そもそも、チャンス発見とは、「意思決定を左右する重要な事象、状況、またはそれらに関する情報を理解し活用すること」とのことです。ご存知でない方には、何のことやらという感じでしょうか?詳しくは、大澤先生のホームページを参照ください。
その中の取り組みの特徴的な事例である、イノベーションゲームという発想思考メソッドをここでは簡単にご紹介いたします。テキストマイニング(例えば、アンケートデータなど、自然文で書かれた文章の各ワードの出現頻度や相関関係を分析するもの:マイニングは採鉱という意味)技術をベースとし、対象となる事象を可視化します。ここでは、それを更に高度化させ、そもそもの原文にない単語も含めて、相関関係を可視化する技術(データ結晶化技術)を用い、見えざるチャンス発見をサポートします。
それらのマッピングデータの見えざるチャンスが具体的に何かは分からないのですが、そこにチャンスがあるということだけ分かります。そのチャンスが何なのかを関係者が語らいあうことにより、新たな気づきや可能性の発見がなされるというようなものです。
余計に分からなくなってしまったかも知れません。
それらのマッピングデータの見えざるチャンスが具体的に何かは分からないのですが、そこにチャンスがあるということだけ分かります。そのチャンスが何なのかを関係者が語らいあうことにより、新たな気づきや可能性の発見がなされるというようなものです。
余計に分からなくなってしまったかも知れません。
これは、私たち構造計画研究所の経営人事ソリューション室が目指している、工学の経営人事への展開と合い通じるところがあります。このようなことを言うと、経営や人事は科学や工学では解決できるものではないというような反応が返ってくることがしばしばです。
私たちは、世間で喧伝されているBIツールのようなものを作ろうとは考えてはいません。
データを分析、解析することで、情報になり、知識になりということが、自動で行われ、それが人間の役に立つということは全くないとは言いませんが、あまり期待できるものではないかと思います。
それより、完全に勘と経験でやってきて、場合によっては見落としてきた観点をバックアップするような使い方としての工学技術が、科学・工学と人間の共生という意味では重要かと思っており、そのような点で当社のビジネスの方向性と繋がっています。
データを分析、解析することで、情報になり、知識になりということが、自動で行われ、それが人間の役に立つということは全くないとは言いませんが、あまり期待できるものではないかと思います。
それより、完全に勘と経験でやってきて、場合によっては見落としてきた観点をバックアップするような使い方としての工学技術が、科学・工学と人間の共生という意味では重要かと思っており、そのような点で当社のビジネスの方向性と繋がっています。
結果として、ソリューションとしては分かりにくいものになっているのは否めませんが、その限界と可能性を考えると、どうしてもそのような表現になってしまいますし、それは限界以上に可能性があるからだと前向きに考えたいと思います。
先生とは、それこそ、呑んだり遊んだりなどを通し、語らいあうことで、ようやく意思疎通ができるようになってきました。現在、イノベーション力強化研修などの形で、サービス展開を考えております。今後の発展をご期待ください。(秋元正博)
サービス提供の思想
はじめまして 構造計画研究所 経営人事ソリューション室の秋元です。
当社(株式会社構造計画研究所)は当初は建築構造設計として設立され、現在では様々な工学知をご提供させて頂く総合エンジニアリングファームへと成長を遂げ、今年で創立50周年を迎えました。そして、私たち「経営人事ソリューション室」は、エンジニアリングサービスで培った科学的な考え方を経営や人事の課題解決に活用しようという新しい試みを担うチームです。どうぞよろしくお願いします。
さて、早速ですが本日の話題です。
当社は構造計算や振動解析などのソフトウェアの開発・販売などを長い間手掛けてきましたが、自動式一貫設計システムの開発・提供はしてきませんでした。それはなぜでしょうか。構造計算や振動解析は「現実に似せたモデル」を解いているだけで、実際の現象を完全に把握できている訳ではありません。私たちは、「設計という意思決定」には技術者(あるいは専門家)による“ジャッジメント”が必要であり、一問一答式に結果が出るソフトウェア・システムは、ある意味有害と考えているからです。
解析などの計算ができる(モデル化が前提となりますが)ということと、その結果をどう判断するかは別の問題です。工学の世界で重要なことは、「合理的な判断をしようという努力」を繰り返すことです。そしてそのプロセスから得られるナレッジの蓄積とその応用力こそが前進をもたらすのであって、投入された値から機械的に判断された結果のみを提供するシステムは、その助けとならないばかりかエンジニアを思考停止させエンジニア自身の成長と工学の進歩の両方を阻害してしまいます。
私たちは、工学的なテクニックを経営や人事の世界にもご提供したいと考えている訳ですが、そのように紹介すると「それでは是非とも最適な結果を出して欲しい」などとよく言われます。もちろん、内容によってはそれで問題ないものもあるでしょう。しかし、経営や人事の問題の多くは、目標や目的が単一ではなく多属性・多目標であり、関連する要因間の関係も複雑です。それに時代による変化や、業界や立ち位置の違いによってかなり異なることも考えられます。また、データの信頼性、モデル化の技術、解析・分析の技術なども、その適用範囲や精密さの水準などによって「最適」という言葉の表す意味の範囲は自ずと変わってくるものと思います。
そもそも近代科学は、要素還元主義的に全体の一部分を緻密に分析することで発展してきました。一方、経営や人事の問題など社会系の多くの課題は複雑な相互関係性を持った課題であり、既存の科学的アプローチはたいして役に立たないという見方もあるでしょう。しかし、いつまでもKKD(勘・経験・度胸)の論理で経営や人事の問題を解決しようとしていては、いつまで経っても回避可能な判断ミスは無くならないでしょう。以前、スズキのCEO兼COOである鈴木修氏の迅速な不景気対応を勘ピュー ターと紹介する記事
(http://moneyzine.jp/article/detail/142318)
を目にしましたが、「勘」こそは過去と現在のデータを複雑に評価分析し統合した結果の意思決定であり、そこにサイエンスを以て挑戦し続ければ、少しずつでも鈴木氏(人間)の意思決定に近づいていけるだろうし、超えていくことすら可能だと考えます。
「アートとサイエンス」と言われる経営、あるいはその経営へのインパクトが大きい人事の問題に対し、サイエンスの視点を提供しようというのが当社の立場です。「サイエンスで全てが解決する」とか、「アートは意味がない」などと考えている訳ではありません。「結局はバランスだ」と言えばつまらない話になりますが、アート的なものとサイエンス的なものの共創が組織をイノベートしていくための一つのカギなのではないかと思っています。
(秋元正博)
当社(株式会社構造計画研究所)は当初は建築構造設計として設立され、現在では様々な工学知をご提供させて頂く総合エンジニアリングファームへと成長を遂げ、今年で創立50周年を迎えました。そして、私たち「経営人事ソリューション室」は、エンジニアリングサービスで培った科学的な考え方を経営や人事の課題解決に活用しようという新しい試みを担うチームです。どうぞよろしくお願いします。
さて、早速ですが本日の話題です。
当社は構造計算や振動解析などのソフトウェアの開発・販売などを長い間手掛けてきましたが、自動式一貫設計システムの開発・提供はしてきませんでした。それはなぜでしょうか。構造計算や振動解析は「現実に似せたモデル」を解いているだけで、実際の現象を完全に把握できている訳ではありません。私たちは、「設計という意思決定」には技術者(あるいは専門家)による“ジャッジメント”が必要であり、一問一答式に結果が出るソフトウェア・システムは、ある意味有害と考えているからです。
解析などの計算ができる(モデル化が前提となりますが)ということと、その結果をどう判断するかは別の問題です。工学の世界で重要なことは、「合理的な判断をしようという努力」を繰り返すことです。そしてそのプロセスから得られるナレッジの蓄積とその応用力こそが前進をもたらすのであって、投入された値から機械的に判断された結果のみを提供するシステムは、その助けとならないばかりかエンジニアを思考停止させエンジニア自身の成長と工学の進歩の両方を阻害してしまいます。
私たちは、工学的なテクニックを経営や人事の世界にもご提供したいと考えている訳ですが、そのように紹介すると「それでは是非とも最適な結果を出して欲しい」などとよく言われます。もちろん、内容によってはそれで問題ないものもあるでしょう。しかし、経営や人事の問題の多くは、目標や目的が単一ではなく多属性・多目標であり、関連する要因間の関係も複雑です。それに時代による変化や、業界や立ち位置の違いによってかなり異なることも考えられます。また、データの信頼性、モデル化の技術、解析・分析の技術なども、その適用範囲や精密さの水準などによって「最適」という言葉の表す意味の範囲は自ずと変わってくるものと思います。
そもそも近代科学は、要素還元主義的に全体の一部分を緻密に分析することで発展してきました。一方、経営や人事の問題など社会系の多くの課題は複雑な相互関係性を持った課題であり、既存の科学的アプローチはたいして役に立たないという見方もあるでしょう。しかし、いつまでもKKD(勘・経験・度胸)の論理で経営や人事の問題を解決しようとしていては、いつまで経っても回避可能な判断ミスは無くならないでしょう。以前、スズキのCEO兼COOである鈴木修氏の迅速な不景気対応を勘ピュー ターと紹介する記事
(http://moneyzine.jp/article/detail/142318)
を目にしましたが、「勘」こそは過去と現在のデータを複雑に評価分析し統合した結果の意思決定であり、そこにサイエンスを以て挑戦し続ければ、少しずつでも鈴木氏(人間)の意思決定に近づいていけるだろうし、超えていくことすら可能だと考えます。
「アートとサイエンス」と言われる経営、あるいはその経営へのインパクトが大きい人事の問題に対し、サイエンスの視点を提供しようというのが当社の立場です。「サイエンスで全てが解決する」とか、「アートは意味がない」などと考えている訳ではありません。「結局はバランスだ」と言えばつまらない話になりますが、アート的なものとサイエンス的なものの共創が組織をイノベートしていくための一つのカギなのではないかと思っています。
(秋元正博)
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