2011/03/07

ミドルの対話型勉強法について

「ミドルの対話型勉強法―組織を育て、自分を伸ばす」 徳岡晃一郎(著)
http://www.amazon.co.jp/dp/4478006148/

著者の徳岡さんとは、会社として以前から付き合いがあり、わたし個人としては先日初めてお会いしました。
その中で本書をご紹介頂き読んでみました。徳岡さん自身は人当たりが良く、現場経験の豊富な方という印象を受けました。
本書のコンセプトではありませんが、まさしく、対話を通じて自分の考えが整理され、目から鱗の思いでした。まさしく、人との出会いです。

■■■■■■(以下感想)■■■■■■■■■■■■
ミドル層の疲弊や職場のメンタルヘルス問題(それを引き起こしている状況)が組織を不活性化させています。社員一人一人が、何を考えて、組織をどのように見ているのか、それらはどのように繋がっているのか、このような構造を把握していかないと根本の解決は出来ないのでは無いでしょうか。

本書を読んで、「自分のマネジメント」と「場のマネジメント」を上手に融合することが、組織の活性化に繋がる、というように感じました。「場のマネジメント」だけでは、コミュニケーションの「場」を作ったけど形骸化した、という問題が起きます。これを回避するために、社員一人一人が「自分をマネジメント」出来ていることが大切となってくるのでは無いでしょうか。日々の業務に追われ、課題を認識しつつもその解決策をゆっくり考える時間も、やり方も分からない。本書はそんなミドルのために書かれています。

第一章では内省の大事さが書かれ、第四章では、インプットとアウトプットの具体的な方法として「情報デザインフレーム」と「書評ライティング」が紹介されています。
わたしも早速「書評ライティング」をこのように試していますが、なかなか難しいです。著者自身の書評例も詳しく記述されていまして、これは非常に勉強になりました。「情報デザインフレーム」はやっている人はやっている、ことだと思いますが、まだの方は是非実践されることをお勧めします。

第二章、第三章では「場のマネジメント」として対話セッションの紹介があります。
これも、話題ネタなど面白い情報が紹介されていて参考になりました。ただ、こういった思考になれていない職場でいきなりやろうとしても難しい側面もあるかも知れません。それこそ、タバコ部屋など雑談の中で上手く出来ると良いキッカケになるのでは無いでしょうか。

本書はミドル層に向けてのもので、確かに、今思い悩んでいる方にはズバリと響く内容でしょう。しかし、20代で仕事もそれなりに覚えて来て、次のステップへ進もうとしている若手社員でも十分に読んで、実践する価値があります。若い時から、こういうことを意識できると、まさしく共創リーダーになれることでしょう。それは、会社にとっても自分にとっても大きな財産だと思います。

このような意識を持った社員が増えると、自然と組織は活性化してくるのでしょう。そのためには、今いる社員がどのような意識を持っているのかを調査する必要があります。最後は宣伝となりますが、構造計画研究所 経営人事ソリューション室では、このような意識の構造を把握するためのサービスもおこなっております。詳しくは以下をご覧ください。
http://www4.kke.co.jp/mhrc/service04.html

(Y.Nobuka)

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