2012/01/09

柳井正 わがドラッカー流経営論

3連休に「柳井正 わがドラッカー流経営論」(NHK「仕事学のすすめ」制作班・編)を読み返しました。

この本は、同じ山口県出身で尊敬する柳井さんについて知ろうと思って、以前に買いました。
ついでに、ドラッカーについて学びたかったが、”もしドラ”以外で何か読みたい、というのもありました。

本書は、NHKの制作班が編集しているので、直接、柳井さんが書かれているわけではありません。
しかし、最大限に柳井さんの言葉が引用されていますし、ほとんど、柳井さんが書いていると思って読んでも違和感無いです。

そこでは、「知識労働者」と「企業は社会の公器」というドラッカーの言葉が中心に語られています。

いずれも、知識創造社会のメインとなるキーワードです。
ユニクロでは、一人一人の社員が個人商店主となり、現場を知る自身が考え決断することを求めています。その結果は、半期毎にレビューされる非常にシビアなもののようです。

知識創造企業の一つの在り方としては良いのでしょうね。
ユニクロの実態は分かりませんので、一般論で書くと、知識労働者は上意下達で動くという存在ではありません。
自分で考え、判断して、顧客への付加価値を創造していく存在ですので、そう言った社員をマネージメントしようとするとき、個人商店主の集まりと言うのは親和性が高いでしょう。

しかし、そうなってくると人事部と言うのは、本当にオペレーションを回すだけの部隊に過ぎなくなるのでしょうか?
個人商店主をまとめる部隊?なんでしょうか?

ドラッカーに、その答えがあるように感じます。
本書では、ドラッカーが自身のことを「社会生態学者」と呼んでいたとあります。

生態学の基本は見てそれを伝えることにある。つまり、分析や理論にとらわれることなく、見ることで知覚した変化に注目するのが生態学である(本書より引用)

これが、人事部のもう一つの仕事では無いでしょうか?
組織、そこへ所属する社員を観察して、組織がどのように変わろうとしているのか?そういうことを捉えて、より良い組織を作り上げていくのが、知識創造企業における人事マンの一つの役割では無いでしょうか?

その時に、観察により知覚したことの裏付けなどを得るためには、やはり分析も必要になってくると考えます。

現場における肌感覚を持ち、人事情報DBに蓄積された情報を様々に分析し、組織の現状と理想を日々考える。
そんなことが、これからの人事マンに求められるのでは無いかと考えてみました。
かなり思いつきです。そんな観点からも、自分の仕事や提供するソリューションを考えていきます。

(Y.Nobuka)

どうぞ、Twitterで拡散して下さい!

0 件のコメント:

コメントを投稿