2012/03/13

編集術について

先日、編集工学研究所の大川様によるワークショップを体験しました。
http://www.eel.co.jp/

詳しい内容は先方のノウハウに触れる部分もありますので割愛しますが、実は編集を志したことのある筆者にとっては大変興味深く楽しいものでした。※とはいえ、ノウハウを知っていることよりも、その使い方をワークショップで学べることに価値があるので、むしろノウハウは公開した方が良いのかも知れませんが。

編集術と表現されていたのですが、プロセスはまさに「イノベーション」の起こし方、という感じだったのでその点について記載をします。以下は、わたし個人の考えを書いたものになります。

思考プロセスは、収束と発散の2パターンに大別できる。
自分の思考が今、どちら側にあるかを考えることは有用である。
思考の際には、知らない内に経験に基づくフレームに陥っている。
何かの物事を認識する時、無意識にラベル付をする。例えば、リンゴを見れば赤い果物と認識する。その認識を持っている内は、リンゴでキャッチボールをしようという考えには至らない(してはいけないし・・・)
例が下手で恐縮ですが、発散が苦手という方は、こういうことが出来ないということなのです。常識的に、それはしてはいけない。と、”常識”を持ちだした時点で思考がストップしている。

この思考の枠を外す方法は巷に溢れているが、一つ意識すると良いのが、今行ったようなラベルについて考えることだ。
リンゴは、果物以外になんだろうか?形は球体だな。お店においてあれば商品だな。美術館にあれば、芸術品かも知れない。このように、状況を変えて考えていくことで、思考の枠を外す一つのヒントが得られそうである。

実はこれは、イノベーションゲーム(R)にも応用したいと、常々考えている。
これまでのイノベーションゲーム(R)は、アイデアの元になるカードと、消費者役のニーズによって新たな発想が行われる。しかし、やはり発散に慣れていない人々にとって、この過程は難しいものである。そこで、あるタイミングで

「朝だったら何がありますか?」
「会社だったらどうなりますか?」
「受験勉強ではどうでしょうか?」

などの教示を与えることで、思考の枠を意識的に外すプロセスを提供できるものと考えている。
ただし、では、どんな教示が良いのか。ファシリテータ―が意図的に言うのが良いのか。など色々とありそうではあるが。

まあ、今回のワークショップを通じても思うことは、結局は発散と収束(選択と組み合わせ)が基本なのだなと言うことです。特に日本人は発散フェーズが苦手であり、自覚している方が多く、先日も大手企業の部長さんが、本当のブレーンストーンミングが出来れば、イノベーションに繋がるアイデアは出てくる。

と言っていましたが、大方、その通りだと思います。ただ、本当?のブレーンストーミングというのが、まあ出来ないわけですが。ワールドカフェにその可能性を見い出す方も多いかと思いますが、次に、収束フェーズが下手くそ、という問題が続きます。悩みは尽きません。(収束フェーズがファシリテータ―のスキルに依存します)

イノベーションゲーム(R)には、その両方をクリアするエッセンスがあると感じています。クリアすべき課題は多いですが、優秀な個人に依存をしない、イノベーションの形というものが作れるのは、このゲームが一番可能性があると思います。ご興味ある方は、お気軽にお問い合わせ下さい。企業内での実施なども受けております。
https://kke.smartseminar.jp/public/seminar/view/143

※イノベーションゲーム(R)は東京大学 大澤教授の登録商標です。

(Y.Nobuka)

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