2012/07/12

【参加報告】オフィス総合展 SO-4 オフィス環境改善(前編)

昨日に続き、オフィス総合展の報告です。
http://www.osec.jp/Conference/Conference-Program/#S-04

2つの講演でした。

1)組織に活力を与える新しいオフィス創りの「仕掛け」 早稲田大学 渡部教授

本日も、内容が多すぎて駆け足でした。

不勉強でしたが、講演者の渡部様は話題になった「不機嫌の職場」の著者なんですね。
最近では「フリーライダー」という本も書いています。

自身の「不機嫌な職場」にも触れつつ、原因について考えます。
「世代間ギャップ」 「個人の性格」 そういったものが原因では無い、というのは同感です。

では、何が変わったかというと「環境」ということでした。
終身雇用制度の崩壊に伴う、雇用の流動化が原因であると。この辺りは議論の余地もありますが、概ね当たりですよね。

講演では、社会的交換がキーワードでした。ここでは、

 ヒトや組織間の関係を、有形無形の資源のやり取りであるとみなすという「見方」

と定義されました。経済交換とは、モノやサービスを対価(現金)と交換すると考えると、それ以外のコミュニケーションと言えます。何気ない、労りの言葉も社会的交換になるでしょう。

アメリカの調査で、就業時間中に上司と部下がインフォーマルな会話を交わす時間が長い職場の方が業績が良い。

という結果もあるそうです。確かに、就業時間中の私語ですから、こんなものは無い方が生産性も上がる、と考えられますが調査結果は、その逆を示したことになります。


主に雇用環境の変質により、「社会的交換」が不活性化し、それが不機嫌な職場を生む原因を作っている。

そんな感じです。そこで、オフィスデザインの観点から「社会的交換」を活性化させるには?

オフィスでの人の集まりを「ストック」と「フロー」で考える。

「ストック」・・・人が留まる場所 (会議室(フォーマル)、喫煙所(インフォーマル)など)

「フロー」・・・人が流れる場所 (通路など)

フォーマルなストックポイントを魅力的にするために、社員食堂を充実したり、会議室の設計を工夫する。
インフォーマルなストックポイントのデザイン例として、ホワイトボードの設置や遊びを取り入れた情報交換(重層的なネットワークの構築につながる)

と色々な話がありました。

人は交流した方が良いのでしょうかね?
わたしは、知識創造とは、一個人の技量に頼るものでは無く、異文化の交流により生まれるもの、という立場ですので、この考えに大いに賛成です。戦略的意図を持って、オフィスのデザインを出来ると面白いだろうなーと感じました。
そして、マイクロソフト社 長坂様の講演に続きます。(後編をご覧ください)

(Y.Nobuka)

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