2012/07/12

【参加報告】オフィス総合展 SO-4 オフィス環境改善(後編)

先に前編をご覧ください。
http://kke-keieijinji.blogspot.jp/2012/07/so-4.html

2つ目の講演

2)日本マイクロソフトの次世代ワークプレイスを本邦初公開 日本マイクロソフト 長坂様

本社を品川へ移転するプロジェクトの全容紹介。

印象的だったのは、メッセンジャーのような画面で、各社員のオンライン状態が確認できるシステム。自分で設定するのではなく、PCの状態から自動で細かい設定をしてくれるようでした。
実際に、秘書の方と生チャット(Live電話)をしていたのも、なかなか面白かったです。あのシステム欲しいなあ。

しっかりとした、ビジョンと戦略に従った、本社移転だったのだと感じました。引っ越し一つも戦略性を持って行うと面白いですね!

オフィスの詳しいことはWEBでも色々と見られるようですので、ご興味ある方はどうぞ。

オフィスヴァーチャルツアー
https://www.microsoft.com/japan/msbc/Express/company_tour/

弊社もお客様を呼べるオフィス作りがあっても良いと考えます。
「うちのオフィスは是非、見に来てください」
「御社のオフィスに行きたいから、そちらで打ち合わせしましょう」

とお客さんに言ったり、言われたり。
お客さんが来てくれるようになると、その効果は図り知れません。
本気で考えて見る価値あるかな。その前に立地がまずいかー。いや、新中野にでも来たくなるようなオフィス作りとか!これは、人事では無く、総務のお仕事なのでしょうかね?

(Y.Nobuka)

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【参加報告】オフィス総合展 SO-4 オフィス環境改善(前編)

昨日に続き、オフィス総合展の報告です。
http://www.osec.jp/Conference/Conference-Program/#S-04

2つの講演でした。

1)組織に活力を与える新しいオフィス創りの「仕掛け」 早稲田大学 渡部教授

本日も、内容が多すぎて駆け足でした。

不勉強でしたが、講演者の渡部様は話題になった「不機嫌の職場」の著者なんですね。
最近では「フリーライダー」という本も書いています。

自身の「不機嫌な職場」にも触れつつ、原因について考えます。
「世代間ギャップ」 「個人の性格」 そういったものが原因では無い、というのは同感です。

では、何が変わったかというと「環境」ということでした。
終身雇用制度の崩壊に伴う、雇用の流動化が原因であると。この辺りは議論の余地もありますが、概ね当たりですよね。

講演では、社会的交換がキーワードでした。ここでは、

 ヒトや組織間の関係を、有形無形の資源のやり取りであるとみなすという「見方」

と定義されました。経済交換とは、モノやサービスを対価(現金)と交換すると考えると、それ以外のコミュニケーションと言えます。何気ない、労りの言葉も社会的交換になるでしょう。

アメリカの調査で、就業時間中に上司と部下がインフォーマルな会話を交わす時間が長い職場の方が業績が良い。

という結果もあるそうです。確かに、就業時間中の私語ですから、こんなものは無い方が生産性も上がる、と考えられますが調査結果は、その逆を示したことになります。


主に雇用環境の変質により、「社会的交換」が不活性化し、それが不機嫌な職場を生む原因を作っている。

そんな感じです。そこで、オフィスデザインの観点から「社会的交換」を活性化させるには?

オフィスでの人の集まりを「ストック」と「フロー」で考える。

「ストック」・・・人が留まる場所 (会議室(フォーマル)、喫煙所(インフォーマル)など)

「フロー」・・・人が流れる場所 (通路など)

フォーマルなストックポイントを魅力的にするために、社員食堂を充実したり、会議室の設計を工夫する。
インフォーマルなストックポイントのデザイン例として、ホワイトボードの設置や遊びを取り入れた情報交換(重層的なネットワークの構築につながる)

と色々な話がありました。

人は交流した方が良いのでしょうかね?
わたしは、知識創造とは、一個人の技量に頼るものでは無く、異文化の交流により生まれるもの、という立場ですので、この考えに大いに賛成です。戦略的意図を持って、オフィスのデザインを出来ると面白いだろうなーと感じました。
そして、マイクロソフト社 長坂様の講演に続きます。(後編をご覧ください)

(Y.Nobuka)

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2012/07/11

【参加報告】オフィス総合展 SO-2 組織活性化 (後編)

先に前編をご覧ください。
http://kke-keieijinji.blogspot.jp/2012/07/so-2.html

2つ目の講演。

2)女性社員の活躍が企業競争力を高める! 明治安田生命保険相互会社 浅野様

日経WOMANの調査で、ワークライフバランス度部門で1位を獲得されています。

短い時間ながらも、要領を得た講演と、事例ベースのお話は大変参考になりました。

ワーク・ライフ・バランスプログラムという制度。
「年次休暇の取得率」「定時退出率」 などを独自にスコア化されて、それを定量的な評価軸にして部門長の評価にも採用する。というもの。

ここまでされると、部門長も本気にならざるを得ませんね。
中に、「不適正な退館記録・勤務報告指示が行われている場合」という項目があり、大幅減点対象になっているのも、当然ながらに、素晴らしいと感じました。
他の項目でチマチマ貯めても、この減点で評価が最低になりそうなバランスでした。当たり前です。

本講演では、女性のキャリアという視点が中心でした。
これはこれで、大事なのですが、中には、明治安田生命は好きだが、色々な理由でキャリアはいらない。今のままの職務で、その水準の給与が貰えれば満足。という社員もいるでしょう。
もちろん、そういう社員でも日々の業務における創意工夫は求められますが、いわゆる、キャリアを向上していくことが”正”という考え方は、知識創造企業では当てはまりません。

これは意外に感じるかも知れませんが、そもそも、これが正しい!と言い切ってしまう当たりが、合わないということなのですが。常に、”変態”していくことが求められます。人事部は大変ですよ。正解の無いものを、経営戦略と照らし合わせながら考え続けなければなりません。最適解を求め続けるということでしょうね。

いやー、本講演を聞きながら、つくづく思いました。こういうことを考えているのは楽しいな!

と。これかもら、社員が創造性を持って、充実して働ける環境について発信していければ幸いです。

(Y.Nobuka)

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【参加報告】オフィス総合展 SO-2 組織活性化 (前編)

久しぶりの更新です。幾つか下書きをしながら、文章が纏まらずにアップしていないものがあるのですが、今日は良い講演を拝聴してきましたので、報告させて頂きます。
http://www.osec.jp/Conference/Conference-Program/#S-02

2つの講演でした。

1)企業の生産性を高める戦略的福利厚生とは 山梨大学 西久保教授

内容が多すぎて、駆け足の講演であったことは残念でしたが、良い内容でした。

タイトルにもある通り、福利厚生を戦略的視点で捉えるというのが、自分には新鮮でした。
日立鉱山における、明治初期から昭和にかけての、いわゆる福利厚生(ハコモノ)の話から始まり、今は”ヒトもの”に流行が移っており、時間軸も長期から短期になっている、という話。

経営の短期化は避けられない方向性ですね。

一方で、群馬県の自動車関連企業では、若者が喜ぶようなITを完備した素晴らしい寮(ハコモノ)を2009年に作った。という話。

一見、トレンドと矛盾するのですが、この企業では、工業高校を出た優秀な若者を採用したい。という採用戦略があり、そのための差別化として、前述のような寮があることは大事だということでした。

つまり、福利厚生とは、経営戦略、人事戦略を達成するための一つ手段に過ぎない。ということです。言われてみれば当たり前なのですが、この視点って、本気で意識していないと落ちてしまうのでは無いかなと感じました。

そうして、先進国、成熟国家である日本では、より高付加価値で創造性の高い働きをして貰うためには、それを達成するような福利厚生を、担当者もよーく考えないといけない。

という最後の締めは、その通り!という感じですね。
ここでも戦略ですから、業界他社やトレンドを見て、カフェテリアプランが流行っているから取り入れようとか。大手の真似をして失敗しても、それは仕方ない(言い訳)とかは、論外な時代なわけです。

西久保先生の調査では、「定着性」「貢献性」「勤勉性」の3軸において、「賃金」は影響を与えるという統計的結果は無いが、「福利厚生の利用経験度数」は、統計的に有意に良い影響があることが出ていました。

知識創造企業においては、賃金だけで社員へ報いることは限界が来ています。
福利厚生を戦略的に活用するのは、大変意義深いですね。その後、明治安田生命様の講演に続きます。

(Y.Nobuka)

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