2012/05/31

ビジネス統計セミナー

本日は、人事データを定量的に分析したい方にピッタリのセミナをご紹介します。

【無料】ビジネス統計セミナ― 6/19(火) 13時30分~ (東京)
http://www2.kke.co.jp/minitab/seminar_statistics_in_business.html

多くの企業様で、BIツールや何かしら人事・経営情報を分析・可視化ツールを導入されているのでは無いでしょうか。確かに、分析をコンピュータがやってくれるのは助かります。しかし、その結果から意味ある価値を見出すのは人間の仕事です。その判断を下すためには、統計について知っておくことは意義あることです。

今後、有償化を予定しているセミナですので、無料のうちに是非ご活用頂ければ幸いです。
お陰さまで申込も順調のようですので、申込サイトが一杯になっている場合、個別にお問い合わせ下さい。

従業員サーベイ、社員意識調査が実効度が上がっていない方には是非ご参加頂きたいです!

(Y.Nobuka)

どうぞ、Twitterで拡散して下さい!

2012/05/26

【参加報告】創造性ものづくり&創造性工学プロジェクト 2日目

本日、2012年5月25日(土) 東京大学 本郷キャンパスにて、「創造性ものづくり」という授業に参加させて頂きました。前回の様子はこちら。
http://kke-keieijinji.blogspot.jp/2012/04/blog-post_28.html

全4回(1回90分×3コマ)の構成で、実際にイノベーションゲームの実施までを行うものです。
大澤先生と共同研究をしている関係で、お声掛けを頂きました。今回は2日目です。

本日は、前回の振り返りとFinkeの実験体験と要求カード、基礎カード作りでした。

イノベーションゲー(R)は、アイデア組み合わせが強い制約なのですが、最近では1つの技術であっても、既存には無い新しい使い方の提案であれば許容する仕組みも入れているとのこと。

そこでFinkeの実験を体験しました。
簡単な実験で被験者の数に限りもありましたが、見事にFinkeの実験通りの結果が出たことには驚きました(ある程度は偶然の産物でしょうが)
実際にやってみると理解が進みます。Finkeの実験の詳しくは書籍などをご覧ください。

イノベーションゲーム(R)に関連させて表現すると、

基礎カード(元となる知識)は限定されている方が良い (何でも使えるは×)
適切なテーマを与える (何でも良いは×)
プレーヤーが自分で基礎カードを作る

そこで、今回は実際に「要求カード」と「基礎カード」を作成しました。
参考までにわたしが作ったものを掲載しておきます。




このカードの構造は「都合」を表現したものになっています。
なぜ、このような考え方を行うのか? 例えば、以下のような消費行動を考えましょう。

Aさんがホームセンターにドリルを買いに来ました。
店員が対応します。
言われた通りにドリルを渡して終わります。

後日、これでは自分が開けたかった穴が開けられない、とクレームが入ります。。。

何のこっちゃ、という感じですが、要するに我々は購買の現場においてさえ、はっきりと要求の意図を伝えられないということです。意図的に隠している訳では無く、積極的に開示しないだけです。だから厄介だと思いませんか。
気の利いた店員は、「ドリルでどんな穴をあけるのですか?」とか聞きます。そうです、Aさんの本当の要求(これを意図と呼びますが)は、「穴を開けることなのです」
ややメタ的になったともいえるでしょうか。”ドリルが欲しい”だけでは見えなかった世界が、”穴を開けたい”の世界にはありませんか?

こういった、意図を把握しておかないと手戻りが発生することは、ビジネスマンの方であれば一度は経験されているでしょう。ちなみに、ある製品やシステムを作ったことにより、思いもしなかった影響が起こることがあります。そのことによって、やはり手戻りが発生することもあります。
だから、このカードでは(これを派生制約と呼びますが)、そこも頑張って考えましょう。ということになります。しかし、この行為は結構しんどい作業なので、実際のイノベーションゲーム(R)の現場において埋めていっても良いというスタンスとなります。

こういうところが、全て一人で綺麗に出来る人は限られているし、ビジネスは一人でやる必要もありません。メンバー全員の知識・知恵が融合して生まれる価値は、一人のスーパーマンが考えたものよりも優る。こういうプロセスを作りたくて、イノベーションゲーム(R)をやっております。

今まさに、とあるメーカーさんからワークショップの依頼を頂いておりますが、かなりハードルが高いことを要求されております。今日の授業もまた、その要求へのヒントを得られる良い内容でした。ビジネスの現場では、こういうことを一つ一つ丁寧にやる機会が少ないので、このような授業に参加できることは大変有難い次第です。
(時間を取ったとしても、やはり、このような形でやらないと理解が進まないです)

次は、そのメーカーさんに対して、わたし(弊社)が大澤先生の役割を演じることになるわけです。

次は早くて、来週です。実際のイノベーションゲーム(R)を行うそうです。弊社のメンバー以外にも、社会人の方も参加されると聞いているので、今から楽しみです。

※イノベーションゲーム(R)は東京大学 大澤教授の登録商標です。

(Y.Nobuka)

どうぞ、Twitterで拡散して下さい!

2012/05/13

【進研ゼミ】DMだけに頼らないダイレクトマーケティングへの変革


先日ダイレクトマーケティングEXPOの専門セミナで、株式会社ベネッセコーポレーションの下記講演を聞いてきました。

【進研ゼミ】DMだけに頼らないダイレクトマーケティングへの変革
~「関係性複線化」のクロスメディア最新活用事例
http://www.dme-expo.jp/ja/Technical-Conference/Technical-Conference-2012/DM-4/

講演者である、同社の田中茂樹様は自身も進研ゼミのロイヤルユーザーだったそうです。
講演全体を通して、進研ゼミ愛のようなものを感じ良かったです。

わたしにとってベネッセコーポレーションは、知識創造企業の一つだろうと勝手に想像しています。これはマーケティングでの取り組みですが、その一端が垣間見えました。
講演は、同社のマーケティング戦略について、かなり整理されている良い内容でした。
その中で気になったトピックスは以下の通りです。

紙教材という軸がぶれていない
紙教材に親和性が高いのは紙のDMという信念
WEBなども駆使して、クロスメディア戦略も取っているが、それは紙のDMを補足するツールとして活用を考えている
さらに、広告の戦略モデルで有名な「AIDMA」を、しっかりと自社のプロセスに組み込んでいる
(AIDMAをそのまま使うのでは無く、自社なりのアレンジが加えられていました)

これは、ツールやソフトウェア全てに共通することですが、本質を捉えて自社に合わせた組み込みをするというのは言うのは簡単なのですが、意外に実践できていないのでは無いでしょうか。

その他にも色々と面白い裏話が聞けて、大変楽しい講演でした。

自社の強みを理解し、その本質をぶれることなく、新しいことを取り入れて行く。その中では、様々なステークホルダーを巻き込んでいく(その合意を形成していく)。そんなプロセスがマーケティングの中に垣間見えたのでした。

組織を作り、継続的に改善していくのも同じことですね。
制度を作る過程も大変ですが、状況が変われば、それに応じて柔軟に変えて行くことも大事で、そのためにはデータに基づく定量評価も重要になってきます。マーケティングと人事の在り方には、似た部分があると思う今日この頃でした。
どちらも、個人のセンス(能力)に依存していたものが、定量的な分析によるアプローチによって、継続的な改善が可能になってきているということです。

(Y.Nobuka)

どうぞ、Twitterで拡散して下さい!

2012/05/12

アナロジーゲーム(思考)と組織の持続的な改善

湯船に浸かりながら、ふと思いつく。アナロジーゲーム(思考)について、自分なりの理解を言語化しておこう。これは、編集力や組織作り、エクセレントカンパニーの在り方などにも通ずるはずである。

まず、アナロジーゲームについては、考案元である東京大学 大澤研究室より引用
http://www.panda.sys.t.u-tokyo.ac.jp/nishihara/AG_ver7.1c/

アナロジー(類推)をするための能力を鍛えるものです。

次に、編集については、以前も紹介しました編集工学研究所から引用
http://es.isis.ne.jp/whatsabout.html

編集とは、情報を収集し、分類し、関係づけ、表現をすること

アナロジーゲームとは、この分類・関係づけ・表現をすることで、その能力を鍛えるものです。
実際にやってみると、グループを作った後に、そこに「名前(ラベル)」をつけるという行為が、非常に興味深いものです。ラベルをつけられた瞬間に、その単語の新しい世界が広がる体験ができます。さらに、これを他人と一緒のグループワークに応用すれば、お互いの価値観を共有することもできるし、自分には無かった「関係づけ」のヒントが得られて、新たな発見を得ることができます。

この延長線でイノベーションゲーム(R)を実施していくと、かなり良いアイデア発想の場となるだろうことは感覚的に得ております。ここでは、もう少し突っ込んで、本ブログの主題である「知識創造企業」について言及します。その前に、久しぶりに読んだ下記の本から、

コピー用紙の裏は使うな
http://www.amazon.co.jp/dp/4022731370

コスト削減の本質にせまる良書ですが、

「組織は出来あがった時点から衰退がはじまる」

という紹介がありました。一時的な優秀企業は数多ありますが、持続的に評価されるような「エクセレントカンパニー」はどれだけあるでしょうか?
知識創造企業においては、結果として組織の在り方は”独特で、固有なもの”になるはずです。

それは何故か?

人事を中心に従業員が前述のアナロジー思考などの様々なベーススキルを身につけることで、常に組織の改善を図るのが、知識創造企業の姿だからです。
完成された組織を、様々な側面から観察し、その構成要素を認識する。そして、それらが今の時代や環境に合っているのかな?そんなことを常に自問自答する姿勢が必要です。

ただし、各人の分析や能力に依存していては、組織としての継続的な改善は難しいです。

編集の力を身に付けた従業員が、アナロジーゲームを通して、組織の状態を再構成しながら、さらにそれらを集合知のように表現する過程には、何かしらのワークショップ(対話)が必要です。色々な手法が溢れていますが、特にアナロジーゲームとの親和性も含めて、ここでイノベーションゲーム(R)などするのも良いだろうと考えております。

今回は、アナロジーゲームに関する言語化ということで、イノベーションゲーム(R)の実運用については、また機会があれば挑戦してみます。

アナロジー思考や編集の力が必要なのは、何となくでも理解頂けるでしょう。しかし、実際にそれをやってみようと思うとハードルが高いのが実情です。KJ法などもありますが、おそらく、正しいKJ法を運用できているケースは皆無なのでは無いかと考えます。
そこで、簡単な導入としてアナロジーゲームというのは入りやすいのかと感じております。20個という単語数と、仲間はずれを認めないというシンプルな制約が、自然とアナロジー思考を要求・体験させてくれます。慣れていない人には、脳みそから大汗が出る、辛くも楽しい作業かも知れませんが。

やや乱文気味になりましたが、今の時点での理解を言語化してみました。
ご意見・ご感想などあれば、コメントを頂ければ幸いです。

※イノベーションゲーム(R)は東京大学 大澤教授の登録商標です。

(Y.Nobuka)

どうぞ、Twitterで拡散して下さい!